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一気呵成に東名阪福へ就航、タイ・ライオンエアーはこんな会社

遅れて参入も「1段上のサービス」で勝負
日本地区支配人の大城氏に聞く勝算

-競争が激しい日泰路線に遅れて参入し、短期間に4路線を開設しますが、勝算は

大城氏 大城 短期間に4都市に就航するのは大きな訪日需要が存在しているからで、タイ人旅行者にとって日本は、北東アジアでは断トツの人気を誇るデスティネーションだ。四季折々の気候に恵まれ、文化や食の面でも魅力的な日本への旅行需要は、まだまだ伸びると見ている。

 すでに就航している成田線のロードファクターは80%程度と好調な滑り出しだ。成田線の就航から約1ヶ月後の利用者の日泰比率は、タイ発が65%から70%で、日本発が30%から35%と、やはりタイ発が中心だが、日本発・タイ発ともに旺盛な需要は感じられる。

-日泰路線は今後も激しい競争が予想され、今後は日本航空(JL)の新会社など日系LCCも就航や路線増に関心を示す可能性がありますが

大城 タイ発の訪日需要がより大きな割合を占めている状況において、タイ発に関してはやはり我々の方に分があると見ている。必ずしも同じ土俵で戦うことになるとは考えていない。

-日本での販路や販売戦略についてお聞かせください

大城 現在の販路の内訳はOTAが5割、リアルエージェントが3割、直販が2割となっている。OTAについてはすでに大手数社とAPI接続を済ませ、そのほかにも複数のGDSと契約して、IATA代理店のBSP発券に対応している。

 日本市場では従来型の旅行会社の存在感が大きく、成田線についてはエイチ・アイ・エス(HIS)や阪急交通社などが早期にパッケージツアーを造成した。SLの本社も販売の土台としてパッケージツアーや団体旅行を重視しており、旅行会社との販売契約も積極的に推進する方針だ。旅行会社からは、乗継可能なチェンマイやプーケットなどへの国内線に関する問い合わせもある。