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国内旅行概況、18年4Qは5ポイント増、団体が好調

  • 2018年12月13日

訪日旅行は1ポイント減、北海道地震など影響

 訪日旅行の10月から12月までの3ヶ月間のDI値は、前期から1ポイント減の0ポイントだった。前期に発表した見通し比では5ポイント減、前年同期比では14ポイント減。旅行会社からは「北海道胆振東部地震の関係でツアーのキャンセルが出た」など地震の影響に関するコメントが寄せられたほか、「全体的にバスツアー用のバスの台数が減少。それに伴い旅館宿泊者も減少傾向にある」「紅葉の京都・奈良が特に好調だが、東北方面は低調」といった意見が挙がった。

 業態別では「ネット系旅行会社」が100ポイント増の100ポイントと大きく伸長。最も落ち込んだのは「訪日旅行系旅行会社」で8ポイント減のマイナス12ポイントだった。方面別では、西日本豪雨のあった「近畿」は13ポイント増のマイナス3ポイントと最も伸長。地震の影響を受けた北海道は33ポイント減のマイナス20ポイントと最も落ち込んだ。

 顧客層別では「FIT」が5ポイント増の18ポイント、「MICE」が前期と同じマイナス17ポイント、「団体」が2ポイント減のマイナス9ポイントだった。訪日旅行者の出身地別では、「香港」が9ポイント増の0ポイント、「台湾」が6ポイント増の14ポイントとなった以外は前期を下回った。最も落ち込んだのは「豪州」で14ポイント減のマイナス33ポイントだった。

 19年1月から3月までの3ヶ月間は、訪日旅行全体で今期比6ポイント減のマイナス6ポイントを予想。旅行会社からは震災の影響が長引くことを懸念する声に加え、「ほとんどがMICE関連の需要だが、この先の見通しは全般的に良いとは言えない」「中国・韓国が例年に比べて弱い」との声が寄せられた。

 業態別では「総合旅行会社」が16ポイント増の32ポイントと最も伸長する一方、取扱高30億円以上の「リテーラー1」が24ポイント減のマイナス8ポイントと最も減少する見込み。方面別では「北海道」が12ポイント増のマイナス8ポイントと回復するほか、「東海」も2ポイント増のマイナス12ポイントと今期を上回る予想。「首都圏(TDR含む)」は10ポイント減の3ポイントと最も減少する見通しだ。

 顧客層別では「MICE」が2ポイント増のマイナス15ポイント、「FIT」が今期と同じ18ポイント、「団体」が7ポイント減のマイナス16ポイントを見込む。出身地別では「豪州」が5ポイント増のマイナス28ポイント、「東南アジア」が今期と同じ1ポイントとなる以外は今期を下回る見通し。特に「中国」は11ポイント減のマイナス6ポイントとマイナスに転じる見込みだ。

 なお、4月から6月までの3ヶ月間は、訪日旅行全体で13ポイント増の13ポイントを予想する。