旅行業・観光業DX・IT化支援サービス

ルックJTB、19年度は「ダイナミックJTB」強化-重点方面はハワイ

  • 2018年12月9日

ハワイで独自コンテンツを開発、新しいバスを運行

新しい電気バスにはハワイの子どもたちの絵をラッピング(クリックで拡大)  JTBでは17年度から「グローバル・デスティネーション・キャンペーン」として重点方面を設定し、17年度はシンガポール、18年度はオーストラリアを強化してきたところ。19年度はハワイに注力。JTB執行役員で海外仕入商品事業部副事業部長の遠藤修一氏は、「まだまだ日本人が知らないハワイの楽しみ方を提供できるはず」と語った。19年度は地方空港から日系航空会社によるホノルルチャーターを実施。全日空(NH)のA380型機を始めとした定期便も積極的に販売する。

 加えて、JTB独自のコンテンツ開発とインフラへの投資に取り組む。コンテンツ開発では、オプショナルツアーとして、浅瀬のサンドバー(砂州)である「天使の海」の午前中ツアー、ロイヤルハワイアンホテル内の屋外会場「ピンクパレス」でのビュッフェディナーなどを提供。コンテンツは順次開発を進め、徐々に商品を増やしていく。インフラ開発では、現在運行中のトロリーバスに加え、低床バリアフリー車両「Hi BUS」を12台、電気バスを3台導入する。

欧州は「ランドクルーズ」強化、シニア向け高額商品を刷新

パンフレットの表紙  欧州では「欧州革命」のスローガンのもと、ランドクルーズ利用商品として、店頭販売用の「ランドクルーズJTB」、ウェブ販売用の「mybusJTB」を積極展開する。ランドクルーズは欧州12ヶ国で総延長1万4000キロメートル超の区間を運行するもので、旅行者は好きな区間を1区間から選んで利用可能。全コース1名出発保証で、日本語係員が同行する。「ランドクルーズJTB」では80種類のコースを用意。旅行期間は3日から17日間で、最大5ヶ国を周遊できる。

 浅見氏によれば、11月末の発売開始以来、店頭での申込みを中心に、GWやお盆期間などで100名以上の予約があり、「出だしは好調。同氏は「重要なのは、店頭スタッフが商品を理解し、どういったお客様にどう勧めるかを理解すること」と語り、店頭と情報を共有しながら販売を進める考えを示した。

 このほか、上期からシニア向け商品の「ルックJTB心ゆく旅」と「旅彩彩」を統合し、「JTB心ゆく旅」を新設。60歳以上で毎年1回海外旅行し、旅行に50万円から150万円程度を費やすシニア層をターゲットに、100コースを提供する。

 ツアーはシニア層からの強い要望を受け、連泊を増やしゆったりと旅が楽しめるようにした。加えて、企画担当者・販売店と旅行者とのコミュニケーションを強化。添乗員や企画担当者、店舗スタッフなどによる専用会員誌を年4回発行するほか、旅行者との交流会を実施するなどにより、旅行者の囲い込みもはかる。