現地レポート:メキシコ、世界のセレブを魅了するロスカボス

  • 2018年5月30日

ハネムーンや記念日旅行に勧めたいもう一つの大人リゾート
開発進む高級ホテルと海の楽園での特別体験


進化するメキシコの勢いを魅力に

市場では民芸品の買物が楽しい。エルメスのスカーフ柄で注目のオトミ族のモチーフも

 メキシコシティでは、進化する街のトレンドを紹介したい。例えば、フリーダ・カーロ美術館に近く、アーティストの集まるコヨアカン地区は、日曜日にアート市が開催されるなど、活気に満ちたエリア。「メキシコ民芸品市場」は、各部族の民芸品販売のほか、現地の人が集まる料理教室や編み物教室などのブースがあり、メキシコシティで旅行者に人気の「シウダデラ市場」よりローカル色が強い印象だ。

ザ・ショップス・アット・ダウンタウン。植民地時代の建物の各部屋に店舗が入店。壁のアートが印象的

 また、伝統的な文化だけでなく、コンテンポラリーな感性が加わったメキシカンデザインが感じられるエリアも増えている。メキシコシティの歴史地区にあるモール「ザ・ショップス・アット・ダウンタウン」もその一つ。





ホテル・ダウンタウン。メキシコの家具などを使用し、独特のデザインで人気

 16世紀のコロニアル風の邸宅をリノベーションした建物を活用しており、おしゃれなレストランや個性的なブティック、雑貨がオープン。上階のブティックホテル「ホテル・ダウンタウン」や、欧州で修行したメキシコ人のショコラティエのチョコレートショップ「Que Bo!」などを見れば、メキシコの個性を活かしながらも、世界のトレンドに沿って進化しているのがよくわかる。

色彩が目を引くQue Bo! のチョコレート。年生産量2トンと稀少なメキシコ産ホワイトカカオを使用

 もう一つ、メキシコシティでおすすめの場所が、市民の憩いの場・ソチミルコ。ここはメキシコシティが大きな湖を埋め立てられて作られた名残の運河で、週末ともなれば、トラヒネラと呼ばれるカラフルな小船に家族や友人同士が乗り込み、パーティをしてにぎやかに過ごす。いつの時代も変わらない、メキシコの根底にある陽気さ、家族や友人を大切に思う情の深さに触れられる場所だ。


メキシコシティで日本人の利用の多いグランド・フィエスタ・アメリカーナ・チャプルテペック。ホテル内からチャプルテペック城が望める絶好の立地で、MICEなどの際には日本語でのウェルカムメッセージなど柔軟な対応もしてくれる

 高級リゾートを滞在する旅も、その土地らしさに触れなければ、異国の地を旅する気分に欠ける。ラグジュアリーな演出に、現地の歴史や文化、その土地の魅力となる人々の表情を織り交ぜることが、どんなデスティネーションとも違うメキシカンリゾートを味わうための “スパイス”になるだろう。







メキシコ、南米への周遊ツアーで空港ラウンジを活用

新設のラウンジ「テラッサ・プレミエ・バイ・ハイネケン」  アエロメヒコ航空は現在、成田/メキシコシティ線をデイリーのノンストップ便で運航。メキシコ国内は45都市に就航しており、カンクンは毎日17便、グアダラハラは毎日14便など、豊富なフライト数にメキシコの多様性をいかした「メキシコシティ+1」の方針でプロモーションを展開している。また、ラテンアメリカのハブとして、カリブや中南米への以遠路線も強化しているところ。成田線の帰国便は深夜便の設定なので、多くの路線からの乗り継ぎに対応できる。

テキーラのテイスティングが楽しめる  そこで注目したいのが、メキシコシティ空港での過ごし方。アエロメヒコではメキシコシティ空港内に、国内線・国際線ターミナルあわせて計3つのラウンジを設置しており、当日中どのラウンジでも使える1日パスは、418メキシコペソ(約2500円)。日中の観光後、出発までゆっくり過ごしたり、フライト前にシャワーを手軽に利用できる。

 先ごろオープンしたハイネケンとのコラボによるラウンジでは、様々な種類のテキーラが楽しめる。
取材協力:アエロメヒコ航空、パレスリゾート、トラベルファクトリージャパン、ロスカボス観光局
取材:山田紀子