JTB、FIT向け新商品「ダイナミックJTB」発表-ウェブ中心に展開

  • 2017年12月7日

 JTBワールドバケーションズは、12月7日に開催した2018年度上期(4月~10月)の商品発表会で、FIT向けの新しい募集型企画旅行ブランド「ダイナミックJTB」を発表した。航空券やホテルに加え、ウェディングやスポーツ観戦など、旅行者のニーズに合わせて素材を自由に組み合わせることができるダイナミックパッケージ商品で、24時間日本語で対応する「JTB緊急電話サービス」など旅行者へのサポートもおこなう。海外、国内ツアー共通のブランドとして設定しており、海外ツアーから先行して商品を発表。来年の1月25日から販売を開始する。

生田氏  商品発表会で登壇した、同社代表取締役社長の生田亨氏は、旅行者のニーズが多様化し、FIT化が進んでいる現状を説明。ダイナミックJTBについて「FITを取り込める商品として展開し、JTBならではの価値を提供していきたい」と意欲を示した。

 同社は14年度から、FIT向け商品としてダイナミックパッケージの「エアホ」を販売してきたところ。JTBによれば、今後は航空券とホテルを組み合わせたスケルトン型ツアーとともに、エアホも順次ダイナミックJTBに統合する。「エアホ」は今年度は4万人弱を送客する見通しで、執行役員マーケット戦略部長の縄手伸宏氏は「来年度はダイナミックJTBとして、エアホの1.5倍の取扱人数をめざしたい」と意欲を述べた。

 ダイナミックJTBでは、IT運賃に加えて公示運賃の航空券の利用を拡大。FSCだけでなくLCCも利用する。さらに、JTBが厳選したホテルや客室を取り扱うとともに、季節ならではの観光素材や、JTB限定の現地プランなども提供。添乗員付ツアーの行程の一部を抜き出し、現地発着ツアーとして提供する取り組みもおこなう。

 さらに、「JTB緊急電話サービス」に加え、旅行前に添乗員が質問に対応する「タビマエ相談メール」や、現地の空港送迎サービス、現地ラウンジでの相談受付サービスなどを「ダイナミックJTB安心パック」として提供。生田氏は「安心安全という、(旅行会社を使わない)FITにはない価値を追求していく」と意欲を示した。なお、JTBでは18年度上期から、「ルックJTB」など他の募集型企画旅行については、さらにサービスを増やした「ルックJTB安心パック」を提供する(関連記事)。

 新商品は、航空券や客室の料金変動、季節限定の観光素材などに迅速に対応するため、主にウェブサイトで販売する方針。生田氏は「飛行機やホテルを用意することは当然だが、スポーツをしたい、イベントに参加したい、といった『目的型』商品については、紙パンフレットでは上手くいかない」と説明した。店舗用には専用のリーフレットを作成。料金については記載せず、購入できる航空券や宿泊施設、サービスの内容などを紹介。店頭ではh旅行者のニーズをヒアリングしながら、同社の予約システムなどを利用して旅行代金を確定するという。