JTB、19年にプリンセス・クルーズで世界一周チャーター、98日間

  • 2017年11月27日

(左から)プリンセス・クルーズのヒッキー氏、JTBの高橋氏  ジェイティービー(JTB)は11月27日、プリンセス・クルーズと共同で記者会見を開催し、2019年4月から7月にかけて「サン・プリンセス」(総トン数7万7441トン、乗客定員2000名)をチャーターし、日本発着の98日間世界一周クルーズを実施すると発表した。日本の旅行会社がプレミアムクラスの外国客船をチャーターして世界一周クルーズをおこなうの初めて。プリンセス・クルーズにとっても初のアジア発着の世界一周クルーズとなる。

 JTB代表取締役社長の高橋広行氏(高ははしごだか)は会見で、「何としてでも成功させ、新しいクルーズ市場を切り開きたい」と意気込みを述べた。商品は来年の1月18日から日本人を対象に販売し、1800名の送客をめざす。

 高橋氏は「飛鳥II」など日本船社による世界一周クルーズの代金が、1名あたり400万円前後に上ることを説明した上で、今回のクルーズは1名あたり188万円と比較的安価であることを強調。「1泊あたり約2万円で参加できる」と述べたほか、「クルーズは高嶺の花というイメージが定着しているが、今回は『手が届く世界一周旅行』を実現し、新たな魅力をお客様に届けたい」と話した。

 国交省によれば、16年に国内外へのクルーズを利用した日本人旅行者の数は前年比12.4%増の24万8000人。このうちJTBの送客数は約21%にあたる5万2000人だった。高橋氏は「外国船社の寄港増などでクルーズ市場はまだまだ拡大する」との見方を示した上で、「日本のクルーズ市場を牽引し、多くのクルーズ・スペシャリストを有し、全世界にネットワークがあるJTBだからこそ、満足の行く日程・食事・船内外イベント・緊急時の対応などが可能」と自信を見せた。

プリンセス・クルーズ名物の「グラス・タワー」を再現  プリンセス・クルーズの客船を選んだ理由としては「プレミアムクラスで他に類を見ない破格のクルーズ代金を実現するため」と説明したほか、同社が13年から日本発着クルーズを毎年実施し、日本向けサービスに定評があることなどを挙げた。これを受けて同社インターナショナル・セールス担当シニア・ヴァイス・プレジデントのトレイ・ヒッキー氏は、すでに13年と14年に「サン・プリンセス」で日本発着クルーズを実施したことを説明。「アンケートでは『非常に満足した』との感想をいただいた。今回の世界一周クルーズの成功を確信している」と語り、同じく自信を見せた。

 ターゲットは日本人のシニアで、特に団塊世代の取り込みに注力する方針。クルーズ経験者に加え、未経験者にも訴求する考えで、高橋氏は「将来的には訪日客もターゲットとするかもしれないが、まずは1人でも多くの日本人に体験してもらいたい」と話した。

記者会見には2社に加え、港湾関係者なども参加  クルーズは19年4月10日から7月18日まで実施し、20ヶ国・31港に寄港。地中海、カリブ海など、人気の高い海域を航行するほか、スエズ運河、パナマ運河も通過する。発着地は横浜、名古屋、神戸の3港で、それぞれ97泊98日間のツアーとして販売。船内ではJTB独自のイベントなども用意する。旅行代金は5月31日までに全額支払う「早期全額支払い割引」を適用した場合、2名1室で1人あたり188万円から848万円まで。港湾諸税などは別途徴収する。

 旅行商品はJTB首都圏のクルーズ事業部が専門ブランド「JTBクルーズ」で造成。全国のJTBの店舗や提携販売店を中心に、ウェブサイトでも販売する。高橋氏は「高単価の商品なので、店頭でのコンサルティングをしっかりしたい」と強調した。JTBによれば、12月中旬から来年の5月末までに、全国約30都市で説明会を実施するほか、新聞やテレビなどとのタイアップによる広告宣伝や販促活動などもおこなうという。