国内旅行業況、17年3Qは13ポイント減-訪日は2ポイント減

  • 2017年10月2日

▽訪日旅行は増加へ

 JATAによると、7月から9月までの3ヶ月間の訪日旅行は2ポイント減の0ポイント。前回発表した見通しからは2ポイント増加した。旅行会社からは、「地方への訪問が増えており、体験型観光が人気」といった声や、「北海道の人気は変わらず、ゴールデンルートも堅調」といった意見があった。このほか、リテーラーからは「米朝問題による来訪取り消しが多発している」というコメントが挙がった。

 業態別では、「ネット系旅行会社」が74ポイント増の40ポイントと大幅に増加したほか、「訪日旅行系旅行会社」が8ポイント増のマイナス3ポイントと改善。一方、そのほかの4業種は前期を下回り、なかでも「リテーラー1」は40ポイント減のマイナス22ポイントと大幅に減少した。方面別では、関東が7ポイント減のマイナス28ポイント、九州が8ポイント減のマイナス24ポイントと減少した以外は前期を上回った。最も伸長したのは北海道で、19ポイント増の8ポイントとプラスに転換。顧客層別ではMICEとFITが前期を上回ったが、団体は減少した。

 訪日客の出身別では、中国が最も伸長し13ポイント増のマイナス1ポイントに。韓国、欧州、南米も前期を上回った。最も落ち込んだのは台湾で、15ポイント減の12ポイントとなった。

 10月から12月までの3ヶ月間については、訪日旅行全体で3ポイント増の3ポイントを予想。旅行会社からは「ゴールデンルート以外の新ルートの要望が多い」「完全にFIT化しており、状況が把握しにくくなっている」というコメントがあったほか、北朝鮮問題の影響を懸念する声が挙がった。

 業態別では、「訪日旅行系旅行会社」が15ポイント減のマイナス18ポイント、「ネット系旅行会社」が今期並みとなるほかは今期を上回る見通し。特に「リテーラー1」は15ポイント増のマイナス7ポイントを見込む。

 方面別では東北、関東、大阪・京都、近畿がそれぞれ2ポイントから4ポイント増加し、今期を上回る予想。北海道は15ポイント減のマイナス7ポイントと最も減少するという。顧客層別では全セグメントで今期を上回り、特にMICEは6ポイント増のマイナス6ポイントに改善する見通し。出身地別では、香港、東南アジア、北米、豪州がそれぞれ3ポイントの改善を見込む。最も落ち込むのは韓国で、6ポイント減のマイナス8ポイントを予想する。

 2018年1月から3月までの3ヶ月間については、訪日旅行全体で4ポイント増の4ポイントとなる見通しという。