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メタサーチのKAYAK、日本に本格参入、利用者増で本腰

▽日本でも提携会社が増加、コンテンツや機能に自信

「Trips」の画面。ホテルまでの地図や、現地の言語で住所を表示する機能を設けた(※クリックで拡大) KAYAKは山下氏の着任後、日本語サイトを日本人が使いやすいようにレイアウトを微調整するなど、ユーザビリティを高める取り組みを実施。また、国内のOTAや航空会社との契約数も増やしており、同氏は「契約締結の最終段階の会社も含めると、提供できるコンテンツにはかなり自信がある」と語った。今後は日本人向けに、お薦めのホテルなどを表示するリコメンデーション機能や、欧州などで提供している鉄道の比較検索機能なども提供したい考えだ。

 山下氏は「我々は単なる『値段比較サイト』ではなく、さまざまなツールを提供している」とアピール。一例として、ホテルや航空券、バスなどすべての予約を一元管理できる「Trips」を紹介した。KAYAK経由以外での予約も、予約確認メールをKAYAKに転送することでデータを取り込み管理できるもので、日本語版のアプリも提供中。このほか、任意の空港から世界各国の空港への航空券料金を、地図上でまとめて表示する「Explore」なども提供し、需要の創出にも取り組むという。

  「Explore」の画面(※クリックで拡大)  スー氏はそのほか、検索結果を正確かつ素早く表示するための技術開発への投資を強化していることを説明。ユーザーが航空券や宿泊施設の予約をする際に、一部の企業についてはKAYAKのウェブサイト上で直接確認・予約できる「インスタント・ブッキング」を導入していることについても述べた。また、国際航空運送協会(IATA)が提案する航空会社向けの新たな流通規格「NDC(New Distribution Capability)」についても「対応できるように作業を進めている」と伝えた。

 なお、プライスライングループの企業とそれ以外の企業を同じウェブサイトで取り扱っていることについては「同じグループの会社だからと言って贔屓はしていない」と主張。その理由については「他社やユーザーからの信頼感が重要と考えている」とコメントした。