ベネズエラ・カラカス、「反政府デモ」に伴う影響(在ベネズエラ日本国大使館発 出情報)

  • 2017年5月11日

 日本でも報道されておりますが、ベネズエラの首都・カラカスでは「反政府デモ」が連日行われております。デモは既に1ヵ月以上続いておりますが、現状では事態が収束する見通しはたっておりません。

 ベネズエラではチャベス政権の時代から反政府デモが頻繁に発生しており、数週間で収束し、また数ヵ月後には再発するなど、繰り返しの状態が続いております。チャベス大統領が亡くなり、マドゥロ政権になってもこの状況は変わっておりません。

 原油価格の暴落に伴い経済が悪化し失業が増加、また治安も悪化する状況に不満を述べる国民も多く、一部国民による改善を求めるデモが続いておりますが、一方で政府を支援するデモ隊もあり、衝突が相次いでおります。

 2017年4月01日からは特に激しい反政権デモが続いており、警官隊はガス弾を使用し鎮圧行動を行っております。(死者37人、逮捕者750人以上)
現在、カラカスにご滞在中の方、またこれからカラカスを訪問予定の方は、最新情報に十分ご注意ください。

 また、デモの発生しているカラカス市内とカラカス空港間は、約24kmの距離がありますが、空港利用の際も注意をお願いいたします。

 カラカスのデモの発生状況については、在ベネズエラ日本国大使館からも注意喚起が発出されておりますので、あわせてご案内いたします。

安全情報No.18 / 2017年
野党支持者による抗議集会・デモに関する注意喚起
ベネズエラにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ
在ベネズエラ日本国大使館
 野党連合MUDは、制憲議会への反対、マドゥーロ大統領の退陣、憲法秩序の回復及び民主主義の尊重、諸選挙の実施等を求め、5月10日(水)、カラカスにおいて抗議集会やデモを呼びかけています。

 4月以降、野党支持者と治安機関(国家警備軍: GNB、国家警察: PNB)の衝突が相次いでおり、多数の死傷者や逮捕者が出ているほか、夜間には、貧困地区の一部住民が店舗を襲撃したり建物に火を放ったりする等混乱を助長しています。

 つきましては、不測の事態に備え、下記の情報をご参照頂き、集合場所付近には絶対に近づかないようにお願いします。

 1 内容
野党連合MUDは、制憲議会への反対、マドゥーロ大統領の退陣、憲法秩序の回復及び民主主義の尊重、諸選挙の実施等を求め、5月10日(水)、カラカスにおいて抗議集会やデモを呼びかけています。

 2 抗議集会の予定
5月10日(水)午前10時頃より、カラカスのいずれかの場所(チャカオ市内: パルケ・クリスタル、アルタミラ広場と思われます)に集合した後、リベルタドール通りを西進し、リベルタドール市内の最高裁判所(TSJ)に向かう予定です。

** 野党支持者の一部は、治安機関の催涙弾に対し、排泄物の投げつけ等による抵抗を呼びかけています。

 3 注意事項
(1) 10日は、バスや地下鉄等の公共交通機関が閉鎖されるほか、フランシスコ・ファハルド高速道路、フランシスコ・デ・ミランダ通り等の主要道路が閉鎖されると思われます。

(2) これまで国家警備軍(GNB)や国家警察(PNB)が、道路封鎖や催涙弾等を使用して、セントロ地区へのデモの進入を阻止する構えを見せていたことから、10日(水)もプラザ・ベネズエラやフランシスコ・ファハルド高速道路のベジョ・モンテ付近やコタ・ミル高速道路(ボヤカ通り)おいて、デモ隊との衝突が予想されます。

(3) また、デモ終了後、チャカオ市内各地(カントリークラブ地区、アルタミラ広場等)にデモ隊が再集合し、これを排除しようとする治安機関との衝突の可能性があるほか、リベルタドール市1月23日地区、エル・パライソ地区、エル・バジェ地区,スクレ市ペタレ地区等で、夜間、小規模の暴動や略奪、道路でゴミを燃やす等の騒擾事案が発生するおそれがあります。

(4) 抗議集会・デモの時間や場所の変更の可能性もありますので、外出時には、事前に、外出先や経路の状況を確認して下さい。また、治安機関は、デモを制圧する際、たびたび催涙ガスを使用しており、催涙弾が人体に直撃して死亡する事件も発生しているほか、催涙弾の中には、劇症アナフィラキシーショック死や視覚障害、脳障害を引き起こす可能性のあるガスも含まれています。そのため、催涙弾が使用される場面に遭遇してしまった場合は、風上や建物内に避難するようにして下さい。

(5) 現下の厳しい経済状況や治安の悪化もあり、当面、夜間早朝の外出及び不要不急の外出は控え、できる限り、食料品・飲料水等の備蓄に努め、やむなく外出せざるを得ない場合には、テレビ・ラジオ・インターネット等で、事前に外出先や経路の状況を確認するようにお願いいたします。

 4 連絡先
在ベネズエラ日本国大使館
電話: 0212-262-3435


情報提供:株式会社ラティーノ日本海外ツアーオペレーター協会