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インタビュー:「Relux」運営のLoco Partners篠塚氏、KDDI勝木氏

Loco Partnersを「海外OTAに負けない会社」に
KDDIは「ライフデザイン戦略」強化

-宿泊施設以外のサービスの提供は検討されていますか

篠塚氏 篠塚 航空券や旅行中の体験プランなどについては、必要であれば提供していきたいと思いますが、宿泊こそが旅行の中心と考えているので、当面は宿泊予約に注力する方針です。海外の宿泊施設については、必要であれば検討するかもしれませんが、具体的には何も決めていません。

勝木 次の段階のサービスについては、これから2社で検討していきたいですね。いくつか進めようとしている計画があり、KDDIの担当部署とLoco Partnersで取り組みを開始しています。

 KDDIは昨年10月にDeNAのショッピングモール事業を取得し、1月末から子会社でECショッピングモールサイトの「Wowma!」を開始しています。ショッピングモールサイトと他の子会社との相互送客や連携の流れは、具体化し始めているので、KDDIのどのチャンネルがReluxとの連携に最適か、1つ1つ検討していきたいと考えています。

篠塚 Reluxはこれまでにも、au会員向けの有料サービス「au スマートパス」や「au WALLET クレジットカード」などでKDDIと提携し、サービスを提供してきました。今後はキャンペーンなどにより、auのメニュー画面に常にReluxが掲載されるような、より深いレベルでの連携が可能になります。


-訪日外国人に対する取り組みの状況をお教えください

篠塚 Reluxは日本語に加えて、英語、中国語繁体字・簡体字、韓国語でサービスを提供しています。会員70万人のうち、約10万人が中国、香港、韓国、台湾を中心とした訪日外国人で、国内のお客様と全く同じサービスを提供しています

 注目しているのはやはりアジアで、これらの4ヶ国・地域を中心にソーシャルメディアを活用したマーケティングを実施しています。中国人については、15年の出国者数約1億人のうち、5%の約500万人が日本を訪問していますが、5年後には出国者数2億人のうち10%の2000万人が訪日すると言われているので、こうした大きな市場にはしっかりと取り組んでいきたいですね。


-政府がこのほど民泊新法を閣議決定しましたが、Reluxで民泊を取り扱う可能性はありますか

篠塚 すでに町家など、旅館・ホテル以外も取り扱っており、法律が整備されたら本格的に取り組む可能性も考えています。民泊物件の審査方法については検討中ですが、しっかり審査をして安心・安全な宿泊を提供していきたいですね。


-ありがとうございました