HIS、夏木マリさんを「欧州親善大使」に、パリ公演鑑賞ツアーも

  • 2016年11月1日

(左から)福井氏と夏木さん  エイチ・アイ・エス(HIS)は10月31日、ヨーロッパ親善大使に女優で歌手の夏木マリさんを任命したことに伴い、就任記者発表会を開催するとともに、夏木さんが出演するパリでの舞台の鑑賞を組み込んだ特別記念ツアーを発表した。同社関東業務事業部ヨーロッパ企画部長の福井茂氏は、夏木さんが2009年にフランス観光開発機構の広報大使を務めたことなどについて説明した上で「夏木さんの旅行経験とHISのノウハウを生かして、当社しか提供できないコンテンツを提供したい」と語った。

 夏木さんの提案を取り入れて造成した6日間の「夏木マリ印象派NEOパリ ルーブル美術館公演鑑賞付きH.I.S.特別記念ツアー」は、夏木さんが演出・出演する舞台「印象派NEO」のパリ公演の鑑賞を組み込んだ商品。ルーブル美術館のオーディトリアムでの公演は、東京・京都公演に続くもので、夏木さんにとって集大成となる。

商品を紹介する夏木さん  そのほかにはルーブル美術館とベルサイユ宮殿の貸切見学、バカラのメゾン見学と併設レストランでのランチなどを含み、ボン・マルシェでのショッピングとアフタヌーンティーには夏木さんも同行する。夏木さんは「個人の旅行ではできないことを盛り込んだ」とツアーの魅力を説明した。出発日は2017年4月23日で、最少催行人員は20人。料金代金は50万円からとした。

 発表会では夏木さんが出演した30秒の動画「きかせる編」も公開。夏木氏は「旅について考えていることを自分の言葉で語った。私たちの世代こそ旅に出て感動を伝えないといけない、というメッセージを込めた」と話した。動画はHISのウェブサイトなどにアップするという。

 本誌の取材に対して福井氏は、日本人のヨーロッパ旅行の減少傾向は一時的なものとの見方を示した上で「今年の取扱人数は前年比の8割から8割5分くらいだが、この半年で前年を少し割る程度まで回復している。春先以降は元に戻る見込み」と説明。同商品がフランスのイメージ回復につながることを期待しているという。

 同社は、来春にはウィーン楽友協会大ホールで開催されるコンサートに合唱団として参加するツアー「UTAU DAIKU in ウィーン」なども予定。パリでの同時多発テロから1年が経とうとしているヨーロッパへの旅行需要を、さらに回復させたい考えだ。