CAPAのLCCサミット開幕、北東アジア市場の成長に期待

ヒルトン成田内の会場の様子  オーストラリアの航空関連シンクタンクであるCAPA - Centre for Aviation(CAPA)による国際会議「CAPA LCCs in North Asia Summit 2016」が6月7日、ヒルトン成田で開幕した。北東アジア市場におけるLCCの動向や経営の現状と課題などをテーマに、2日間の日程でLCC約15社やFSC、空港、GDS、OTAなどからの登壇者がプレゼンテーションやパネルディスカッションを実施するもの。CAPAは2004年から、LCCをテーマにした国際会議を各国で開催しており、日本での開催は2回目となる。

NAAの夏目誠氏  今回の会議のメインスポンサーを務める成田国際空港(NAA)の代表取締役社長の夏目誠氏は、会議の冒頭で挨拶し、CAPAが国際会議の開催地に成田を選んだことに対して謝意を表明。「北東アジアのLCC市場は急速に伸びているが、北米や東南アジアと比べるとシェアはまだまだ低い」と語った上で、「LCCをはじめとした航空関係者と議論できることは、市場をさらに拡大していく上で非常に有意義」と強調した。

CAPAのステファン・ピアース氏  続いて登壇したCAPAマネージング・ディレクターのステファン・ピアース氏は、「世界の航空会社の利益率は非常に高まってきており、航空会社にとっては非常に良い状況」と述べた上で、そのなかでもLCC市場が成長を続けていることを説明。「特に北東アジアは、地域内の国際線を中心に成長の余地が残されている」と述べた。

 CAPA北アジア担当シニアアナリストのウィル・ホールトン氏は、アジアの航空市場でLCCが占める割合は、東南アジアでは全体の56%と半数以上に上っている一方で、北アジアは11%に留まっていることを説明。しかし同氏は「東南アジアの方がずっと早くLCCの運航を始めた。北東アジアも右肩上がりで推移しており、いずれは東南アジアに追いつくのでは」との見方を示した。

CAPAのウィル・ホールトン氏  同氏はそのほか、各国の市場におけるLCCのシェアを説明。国内線に占めるLCCの割合は韓国では40%を占めた一方で、日本は17%、中国は7%にとどまっていることを紹介した。国際線については、北東アジアと東南アジアの路線のうち、座席数でLCCが占める割合の高い20路線について解説。1位はインドネシア/マレーシア線で66%だった。日本については、日本/韓国線、香港線がともに7位で38%、日本/台湾線が12位で25%だった。

 この日は「日本のLCC市場」と題したパネルディスカッションも実施し、ピーチ・アビエーション(MM)、ジェットスター・ジャパン(GK)、バニラエア(JW)、春秋航空日本(IJ)からの登壇者がそれぞれ、各社の今後の戦略や、LCCの潜在需要の大きさについて説明。登壇者は、日本人が安価な料金と質の高いサービスの両方を求める傾向が強いことが指摘した上で、そのニーズに対して「スタッフのおもてなし」などで対応できる可能性があることなどを主張した。

※パネルディスカッションの詳細は後日掲載予定