韓国、今年で「3年間の流れ」に区切り、次の時代へ発進

  • 2015年11月24日

KTO日本地域本部長の康重石氏  韓国観光公社(KTO)日本地域本部長の康重石(カン・ジュンソク)氏はこのほど本誌の取材に応え、国交正常化50周年を迎えた2015年を振り返るとともに、16年の展望について語った。今年は5月の中東呼吸器症候群(MERS)の発生が旅行業界に大きな影響を与え、7月には日本人旅行者数が前年の半分以下に減少したが、同氏は同月下旬の韓国政府による終息宣言以降は、減少幅が縮小傾向にあることを説明。「このまま行けば年末には前年並みに戻せる」との見方を示した。

 加えて、11月2日に実現した約3年半ぶりの日韓首脳会談を「今年の出来事で最も嬉しかった」と強調。長らく続いた日韓関係の冷え込みについては「悪い流れが断ち切られ、1つの区切りがついた」とし、「今後は良い雰囲気が続く。良い雰囲気が続けば、いずれは日本人も戻ってくる」と期待した。15年の旅行者数については前年比約2割減の180万人程度にまで落ち込む見込みだが、16年については「個人的な希望」と前置きした上で、14年と同程度の220万人から230万人程度に戻したいとした。

 KTOはこのほど組織を再編し、康氏はこれまで務めてきた東京支社長と兼務する形で、日本全国における事業を統括する「日本地域本部長」に就任。「3年連続で日本人が減少したことを踏まえて、マーケティングの方法などを見直す」ための再編で、今後は支社ごとに個別でおこなってきたマーケティング活動を一本化するなど、プロモーション活動の効率化を進めるという。

 16年は、新たに「百済歴史地区群」が世界文化遺産に登録されたことなどを踏まえて、歴史と文化をテーマにした旅行に注力する考え。康氏はMERSの影響が残っていた8月においても、エイチ・アイ・エス(HIS)と共同で企画した同地区群へのモニターツアーに500人を集めたことを振り返り、「日本人は旅行に歴史や文化を求める傾向が強い。今後もJATAや旅行会社への支援をさらに強化して、商品の開発を促したい」と意欲を見せた。

 韓国では来年から、3年間にわたる「ビジット・コリア・キャンペーン(仮称)」が始まる予定。また、先の日中韓サミットにおいて、3ヶ国間のさらなる人的交流拡大が謳われたことなども踏まえて、KTOは日本人旅行者数の回復に向けた活動を加速する考えだ。

※インタビューの詳細は後日掲載