観光庁が「ムスリムおもてなしガイドブック」、文例集も

  • 2015年8月26日

 観光庁はこのほど、飲食店や宿泊施設、旅行会社などに向けて「ムスリムおもてなしガイドブック」を作成し、同庁のウェブサイトで公開した。訪日ビザの取得要件緩和やLCCの就航などで、マレーシアやインドネシアからのムスリムの訪日旅行者が今後も増加することを見込んだもの。ムスリムが訪日した際に、宗教的・文化的な習慣に不便を感じることなく、安心かつ快適に滞在できるような環境整備をはかる考えだ。

 観光庁では昨年10月以降、自治体や旅行、宿泊、飲食関係団体などと「ムスリムおもてなしプロジェクトに係る意見交換会」を数回に渡り実施。交換会での意見や訪日経験があるムスリム、国内のムスリム留学生、現地旅行会社のヒアリングなどをもとに、今回のガイドブックを作成した。

 ガイドブックでは、イスラム教の教えや生活習慣、ムスリムの訪日旅行者の動向、訪日した際に感じた不満などを「基礎知識」としてまとめた。不満については、旅行者や旅行会社からのヒアリングをもとにまとめており、「食べ物やその成分の表示が不十分」「安心して食事ができる店や礼拝場所が少ない」といった意見があったという。

 加えて、「実践編」として、食事や礼拝に対する具体的で実践的な対応方法を解説。ノンポーク、ノンアルコールやハラールフードに対する対応、空港や商業施設、宿泊施設、飲食店や小売店などにおける礼拝場所の提供方法などについて掲載した。付録として、英語での問い合わせに対応するための文例集も用意した。

 今後は関係省庁や自治体、旅行や宿泊、飲食関連団体などと連携をはかりながら、ガイドブックの周知徹底をはかる。なお、冊子は作成せず、各自ウェブサイトでダウンロードして活用してもらう計画だ。