西武HDと台湾鉄路が包括提携、相互交流強化-現地駐在員も

 西武ホールディングスは3月14日、台湾鉄路管理局と「包括的事業提携に関する友好協定」を締結した。また、西武鉄道と台湾鉄路との間では「姉妹鉄道協定」も結んでおり、大災害時の相互応援や観光ピーアール活動への相互協力などの活動により日台間の交流人口拡大と需要の取り込みをはかる。

 まず災害時の強力については、西武グループと台湾鉄路いずれも大震災を経験し防災対策を重視していることから盛り込んだもので、大災害が発生した際に食料や飲料水、生活必需品などの物的支援と人的支援をおこなう。

 また、観光ピーアールでは、それぞれの主要駅や西武鉄道の列車内広告媒体を互いに提供し合い、双方向の需要を喚起する。記念乗車券の販売も計画中で、日本では台湾全域の、台湾では川越や秩父など西武鉄道の走る観光地を打ち出す方針だ。

 さらに、西武グループ独自の取り組みとして、新宿と池袋、川越のプリンスホテルで台湾料理キャンペーンを開催するほか、西武ライオンズによる「台湾デー」の実施、西武トラベルによる台湾旅行予約促進キャンペーンなどもおこなう。一部活動には台湾観光協会東京事務所とチャイナエアライン(CI)の協賛も得ている。

 このほか、西武鉄道の社員を台湾に駐在させることも予定。すでにプリンスホテルが昨年10月に営業拠点を開設しているが、今年7月頃を目処として西武鉄道からも社員を常駐させる考えだ。