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香港、15年120万人へ「元気になる」アピール-新素材も

デモ影響払拭、路線充実など追い風に2桁増へ
「東西・新旧」の融合共存もテーマに

▽15年は「元気になる香港」、航空アクセス充実も追い風に

GENERATIONSメンバーとHKTB会長のピーター・ラム氏(左端)

 HKTBでは今年1月、2015年度の観光親善大使として「GENERATIONS from EXILE TRIBE」を起用することを発表。同時に「元気になる香港」をテーマに誘客を進める考えも説明した。

 また、洋の東西、文化や伝統などの新旧といったコントラストにも焦点を当て、より簡単に街歩きを楽しめることを打ち出すため配布用のマップなどを作成。リピーターや現地在住の日本人が勧める魅力をFacebookで収集し、それを雑誌やオンラインなどでのメディア露出に繋げる計画も準備中だ。

 堀氏によると、こうした取り組みは「香港を発見してもらう」ねらいで、コアターゲットである「宿泊を伴う観光目的の渡航者」の、特にファーストタイマーの獲得を意図している。

 さらに、円安傾向もあってこの2年ほどショッピングの需要が落ちている一方、「食」への意欲は失われていないことから、かねて注力している「香港食堂」キャンペーンは一層注力。堀氏は消費者のお金の使い方が「自分へのご褒美」といった方向にシフトしていると指摘し、「元気になる香港」との相乗効果で需要を取り込んでいきたい考えを示した。

PMQ外観。無印良品の「Found MUJI」店舗も

 環境面では、好調な訪日需要を背景にLCCを含めた航空各社が日本/香港間の路線を拡充しているところ。当然ながら航空会社側は訪日旅行者を主要顧客として想定しているが、鹿児島や宮崎など新しい就航地が増えている点はアウトバウンドにとっても追い風となる。

 地域別では、「宿泊を伴う観光目的の渡航者」のうち約半数が関東、関西を含めれば75%、そして中部と九州を含めると9割以上となることから、消費者向けの活動はこれら4地域を重視。

 一方、旅行業界向けには、オンラインの教育プログラム「香港スペシャリスト」を強化するほか、セミナーやFAMツアーも積極的に展開。また、5月末には全国から約50社の担当者を招聘し、現地で商談会「コントラクト香港」を開催する。