阪急交通社、訪日FITにトラピ販売、5ヶ国語で予約サイト開設

  • 2014年11月4日

予約サイト「Travel to Japan」の画面キャプチャ 阪急交通社は11月4日、ビザ要件の緩和や円安傾向などにより急増する訪日旅行者向けに、トラピックスの国内旅行商品を販売する一般向け外国語サイト「Travel to Japan」を開設した。同社の今年上半期の訪日外客取扱人数は前年比130%増と大幅に伸びているが、現時点では9割以上を海外法人関連の団体客が占めているため、今後はFITの取り込みに注力する。

 4月1日付けで同社社長に就任した松田誠司氏は、就任当初から訪日旅行を含むグローバル展開に注力する考えを示しており、本誌のインタビューに対しても「まずは訪日分野に全面的に力を入れたい」と述べていたところ。個人で来日する外国人旅行者に対し、現在催行している国内ツアーを販売する考えを示していた。

 「Travel to Japan」では、まずは英語ページから公開し、同社が取り扱うトラピックス国内旅行の1500商品のうち、訪日外客に訴求力のある40商品の販売を開始。12月1日からは中国語簡体字・繁体字、韓国語、タイ語のページも公開する。同社広報部によれば、対応言語については今後拡大する可能性があるものの、現時点ではこれら5言語で「大半をカバーできる」という。

 販売するツアーは首都圏発と関西発が中心。「札幌雪祭りと冬の祭典 オホーツク流氷船と旭山動物園4日間」や「富岡製糸場大感謝祭 日帰り」「都内クリスマスイルミネーション ホテルランチビュッフェ」など、外国人に人気の高いスポットやイベントを盛り込んだ商品から提供する。40商品うち3分の2は、初めて利用する旅行者でも購入しやすい日帰りのバスツアーが占める。商品の内容や旅行代金については、国内で販売する際の設定をそのまま用いており、同サイトのみで販売する新たな商品などは造成しない考え。

 同社では、今年度の第4四半期で5000人、2015年度の1年間で1万5000人の利用を見込んでおり、2015年度末までには取扱商品数を1.5倍の60商品程度に拡大する考え。今後は同社の海外法人や現地の旅行会社、ランドオペレーターなどと協働し、ウェブサイトの認知度向上や集客に努める。今回のサイト開設にあたっては、抽選で国内有名ホテルの無料宿泊券などを贈呈する記念キャンペーンの開催を予定しているという。

▽阪急交通社、「Travel to Japan」英語サイト
http://traveltojapan.hankyu-travel.com/