アクセスランキング、1位はJAL新路線、旅行業の倒産関連も

[総評] 今週は、日本航空(JL)が関空と中部から国際線を開設する記事が1位になりました。関空はロサンゼルス、中部はバンコクで、いずれも冬ダイヤ中の運航開始です。

 JLは羽田の昼間発着枠が少なく配分され、新規路線の開設も国土交通省の方針により制限されています(関連記事)。今回のニュースは、こうした中で首都圏以外に活路を見出そうとするJLの戦略の表れでしょう。5月に掲載したインタビュー記事でも、JL執行役員・西日本地区支配人の中野星子氏が関空発着の国際線復便を急ぐ方針を示されていましたが(リンク)、まさにご発言通りとなりました。

 今後も、首都圏以外の空港で国際線の路線網拡大をめざすと思われますが、そのためにもまずは今回の2路線が成功しなくてはなりません。当然、旅行会社が果たすべき役割も大きくなります。

 羽田と成田の市場規模やネットワークの多様さを考えると、地方発着の国際線の拡充には多大な課題が待ち構えているでしょう。例えば関空/ロサンゼルス線の場合、ユナイテッド航空(UA)のサンフランシスコ線とも競合するはずですが、地方路線の充実という意味ではどちらかのみが成功すれば良いというものではありません。

 しかし、地方からの直行便が多方面に飛び人や物が流動すれば、間違いなく地域の活性化に繋がります。日本経済について考えても、東京への一極集中から地方分散に向けて、航空路線とそれを支える旅行会社の力が発揮されることが大いに望まれます。

 ただ、一方で今週は旅行業の苦戦が滲むランキングでもあります。7位には当の大阪で第2種旅行業を営んでいたジェットホリディが破産開始決定を受けていますし、9位では東京商工リサーチ(TSR)が取りまとめた8月の倒産状況がランクインしました。

 8月の倒産件数は前年から3件増えて5件、これだけならまだしも、負債総額が24倍の24億円超と急増しました。ロータリーエアーサービスが全体を引き上げたため、あるいは前年が小規模倒産のみであったためとはいえ、嫌でも目を引いてしまいます。

 また、この1、2ヶ月でロータリーエアーサービス、トリップデポ、ホールワールドトラベル、ジェットホリディと話題が続いており、無登録営業のレックスロードを含めて、悪い意味で消費者の注目が集まってしまっています。

 観光立国のスローガンのもと、かつてないほど観光・旅行産業の熱が高まっている中で旅行業の苦境を報じるのは何とも皮肉で残念な話です。例えばJLに限らず地方路線に投資をしようとする航空会社と地場の旅行会社が協力して路線を販売し、地域を活性化し、結果として利益を得る、そうした文字通りのWIN-WINを構築するには何が必要か、業界全体で考えていかなければなりません。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2014年9月第2週:9月7日0時~9月12日17時)
第1位
日本航空、中部/バンコク線、関空/LAX線開設-SKY SUITE B787導入も(14/09/07)

第2位
沖縄ツーリスト、ミュゼトラベルに本土事業譲渡、2社協業へ(14/09/09)

第3位
ユナイテッド航空、羽田線も以遠5割、ラスベガスなど利便性訴え(14/09/08)

第4位
トップインタビュー:UA太平洋地区営業担当支社長 マット・ミラー氏(14/09/11)

第5位
ジェットスター、毎週金曜日に片道990円セール-10月末まで(14/09/08)

第6位
KNT-CT、14年業績達成見込む-KNT個人、構造改革で体質強化へ(14/09/09)

第7位
大阪の第2種ジェットホリディが破産開始、負債3.8億円(14/09/07)

第8位
シルクエアー、日本に初就航、那覇に相互チャーター12本(14/09/11)

第9位
8月の旅行業倒産、3件増の5件、負債も大幅増(14/09/08)

第10位
香港航空、新千歳/香港線開設、12月19日から-宮崎就航の計画も(14/09/07)