東京の第1種、トリップデポが破産申請へ、インドネシアなど中心

  • 2014年7月3日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、東京都の第1種旅行業のトリップデポは6月16日に事業を停止し、破産手続きを法律事務所アルシエンの武内優宏弁護士などに一任した。負債総額は約1億円。現在は債権・債務の確認中で、これから破産申請に入るという。

 TSRによれば、同社は海外パッケージツアーの取り扱いが中心。ガルーダ・インドネシア航空(GA)の総販売代理店として営業を開始し、インドネシア旅行専門店としてサーファー向け旅行商品などに注力していた。次第に米国や中南米、欧州などの旅行商品も取り扱い、高付加価値ツアー「トラベルシーン」などのオリジナルツアーも手がけた。

 2010年11月期には売上高7億3000万円を記録したが、近年は航空券発券手数料の減少や、他社との競合などで売上高が低迷し、さらに借入金の返済も負担となって資金繰りが悪化。銀行債務および外部への支払い増加による債務超過状態が限界に達し、事業停止に至った。

 同社は2005年5月に日本旅行業協会(JATA)に入会。JATAによれば事業停止後から現在まで、同会には消費者から数十件の問い合わせがあったという。弁済限度額は7000万円。