ANAセ新社長の志岐氏、「人づくり」に意欲-B787は4月末が分水嶺

  • 2013年4月17日

ANAセールス代表取締役社長の志岐隆史氏 ANAセールス代表取締役社長に4月1日付で就任した志岐隆史氏が4月17日、本誌インタビューに応じ、今後の経営方針について語った。このうち在任中の目標について志岐氏は、「人づくりは絶対にやる」と強調。男女問わず「冒険心を持って色々なことにトライしようというメンバー」が必要であるとし、その力を集めれば「世の中がどのように変化しても物は作っていける」と意欲を示した。

 求める人材は「変わった人間」で、この目標に向けてまずは約1600名のスタッフと対話する機会を設けようとしているところ。特に現場スタッフと管理職とは別に会うことで相互理解をはかる。こうした取り組みは、従業員満足度の調査で経営陣の考えが浸透しにくいという結果も踏まえておこなうものという。

 また、「手塩にかけて育ててきた」という新ブランド「ANAワンダーアース」も前任の稲岡研士氏から引き継ぎ、さらに拡充していく。同ブランドは、アクティブシニアなど海外旅行経験が豊富な旅行者に対して「期間限定」「特別公開」「世界遺産」などのキーワードで、SIT型の旅行商品を提供するもの。

 ANAワンダーアースの第1弾は昨年12月、第2弾は今年3月に発表し、平均63歳の顧客層を約350名集客することに成功しており「好調」なスタート。志岐氏は、「こうした特色のあるものを世の中に出していけるような旅行会社にしたい」考えで、まずは年度内に第3弾と第4弾を設定を予定し、第4弾では国内旅行での展開もめざす。

 また、ANAワンダーアースではテーマ性の高いツアーを集めているため、顧客のニーズがはっきりと分かることも特徴であるといい、そこで培った感覚をハローツアーやスカイホリデーにも反映していく方針だ。

 なお、運航停止が続いているボーイングB787型機については、「5月末まではB787不在で運航スケジュールを組んでいるが、6月からはまだ何もしていない」状況で、機材の改修やパイロットの訓練などを考慮すると「4月末頃がデッドライン」。改修が可能となった後は国内の機材の対応を先行し、遅れが出れば「国際の方が我慢して耐える」と説明した。


※インタビューの詳細は後日掲載予定