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現地レポート:インド・アッサム、自然の魅力-リバークルーズやサファリも

  • 2013年3月28日

アッサムでインドの自然を体験
リバークルーズや世界自然遺産でのサファリも

アッサムの観光拠点グワーハーティー
ホテルの整備進む

視察で訪れたグワーハーティーのカーマーキヤー寺院。市内きっての名所だ  今回ツーリズムマートが開催されたグワーハーティーは、アッサム州のゲートウェイだ。人口はおよそ85万人で、空港を有しており、デリーからは空路で約2時間半の距離にある。西ベンガル州以東では最大級の都市で、空路でのインド国内の各都市へのアクセスが豊富で利便性も高い。コルカタとは距離も近いので、場合によってはデリーよりもアクセスが充実していることもあるだろう。事実、ツーリズムマートに参加していたシンガポールやタイなどの東南アジア諸国のオペレーターは、コルカタを経由してアッサム州に入っていた。

ホテル・ゲートウェイ・グランデール。スタンダード・クラスでも十分に快適にすごすことができる  グワーハーティーは現在、アッサム州の観光の拠点として整備を急いでいる。インドのタージ・ホテルズ・リゾーツ&パレスがホテルを建設しているほか、州の有力企業もホテル経営に乗り出している。グワーハーティーの新興地区には、4ツ星クラスのホテルが登場しており、観光に力を注ごうとする中央政府や州政府の思惑を十分に感じることができる。

 また、ハード面だけでなく、ソフト面の充実もはかっている。いくら最新式の豪華なホテルを建てても、ホテルに携わるスタッフ教育が行き届かなくては意味がない。ツーリズムマート参加者を受け入れた各ホテルでは、デリーからホスピタリティーのエキスパートを呼び寄せており、その成果は既にホテルスタッフの洗練さや熟練さに現れていた。

 ツーリズムマート参加期間中、日本チームが滞在した「ホテル・ゲートウェイ・グランデール」は、4つ星クラスのホテル。参加した旅行会社からは、当初はお湯が出ないのではという不安があったが、問題なく滞在ができたとし、「これなら日本人を送客できる」と前向きな意見が聞かれた。参加者からの不満の声は一つもなかった。


自然の宝庫でのリバークルーズ体験
世界遺産訪問も可能

ブラフマプトラ川のリバークルーズ。サンセットの中を進む  インドは、日本の国土の約9倍の広さを持っており、その広大な国土の5分の1は森林が占めている。この豊かな自然を思い切り満喫できるのがアッサム州だ。世界に名をはせる高級茶アッサムティーの産地であるのも豊かな自然に恵まれた証しである。ヒマラヤの麓から流れ、豊かな水量を誇るブラフマプトラ川はアッサム州のシンボルである。

クルーズ船のデッキ。軽食を楽しみながらのんびり景色を楽しむことができる クルーズ船内のレストラン。アッサム料理でもてなしてくれる  グワーハーティーでは、ブラフマプトラ川でリバークルーズが可能だ。現地のオプショナルツアーでは市内ツアーの1つに組み込まれており、人気を博しているという。川幅10キロメートルに及ぶブラフマプトラ川には、現在シャライドゥ号とスカファ号の2隻が運航している。2隻とも全長およそ40メートルで、客室12室、レストランやサロン、最上階は快適なデッキラウンジがある。クルーズメニューは、サンセットクルーズから4泊5日の予定で上流をめざして、下船。そこから車で世界自然遺産の「カジランガ国立公園」に向うコースに人気が集まり、欧州では「憧れのインド」の1つとして人気が非常に高いという。今回のツーリズムマートに参加していた欧州のツアーオペレター各社は、競って情報を収集していた。

クルーズ船の客室。ほとんどの客室からは広大な景色が楽しめられる  グワーハーティーを離れると、宿泊施設に心もとなさがつきまとう。しかし、リバークルーズを利用すれば、快適な滞在が可能で、利用価値が高い。ツーリズムマート参加者はサンセットクルーズに招待されたが、キャビンやレストランの施設、スタッフのホスピタリティーなどは見事だった。ブラフマプトラ川が汚れない夕陽で染まり、日の暮れた頃に港に再び戻る。心洗われるクルーズだった。