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デルタ航空、11年日本路線は旅客2割増、12年は座席数微増へ

  • 2012年3月7日
DLアジア太平洋地区担当上級副社長のヴェネイ・デューベ氏

 デルタ航空(DL)アジア太平洋地区担当上級副社長のヴィネィ・デューベ氏は3月7日、都内で開催した記者会見の場で2011年の日本/北米間の旅客数が前年比約2割増となったと説明した。座席供給量を20%増としたのに対しロードファクターが前年並みとなったことから、旅客数も同様に推移したとの分析。

 2012年については、2011年比で1%増から2%増となる見通し。これは福岡/ホノルル線の就航と羽田/デトロイト線の再開を念頭に置いたもので、パラオや太平洋のリゾート路線も座席供給量を増やす計画があるという。

 一方、世界全体の路線網では座席供給量を2%から3%削減する考え。これは太平洋地域は高い成長率を続けるものの欧州は景気が後退し、米国内市場は堅調に推移、燃油は依然として高値との予測のもと、利益率を確保するために座席供給量を抑制するねらいだ。

 なお、記者会見ではこのほかプロダクトやサービスへの投資もアピール。例えば、エコノミークラスに比べて足元の座席が約10.2センチメートル増、リクライニング角度が1.5倍となる「エコノミーコンフォート」は、すでに国際線の全長距離路線で導入済み。また、ビジネスクラスの新フルフラットシートは2012年後半までに太平洋地域の路線の70%まで搭載が完了する予定だ。

 このほか、エコノミークラスの薄型シートへの移行も推進し、スマートフォン向けのアプリケーションの提供や公式サイトの刷新、国内線での無線LAN接続サービスなどIT関係の投資も継続。さらに、5月にはアトランタ空港で新国際線ターミナルを開設するなど大規模な設備の新設、リニューアルも進めているという。