LCCに「乗ってみたい」約半数、パッケージ利用希望者も-JTB調査

  • 2012年2月28日

 ジェイティービー(JTB)がこのほど実施した、格安航空会社(LCC)利用意向の調査によると、回答を得た7529人のうち、条件付きでもLCCに「乗ってみたい」と回答した人は、国内線では42%、国際線では48%であった。また、利用目的は圧倒的に「観光」が多く、20代以下の若年層のほうが利用意向が高い結果となった。国際線では、「パッケージツアーなら利用したい」と回答する人もいたという。LCCの認知度についての質問に対しては、「よく知っている」が11%、「なんとなく知っている」が38%とあわせて49%が知っていると回答した。

 「乗ってみたい」人は国内線では9%、国際線では6%「安い航空券がとれれば乗ってみたい」は国内線が33%、国際線が16%となった。一方、「しばらく様子を見て決める」と回答した人は、国内線が全体の4分の1を占める25%で、国際線は21%であった。国内線では「乗ってみたいとは思わない」が12%で、国際線では22%と回答した。利用目的については「観光」と回答した人が国内線は90%、国際線は93を占めた。

 国際線でLCC利用について「しばらく様子を見て決める」「乗ってみたいとは思わない」と回答した人のうち、「なんとなく不安だから」は50%、「座席が狭いなどの不便さがあるから」は23%、「欠航時の振り替え便の利用に不安があるから」は11%、「いつも使う航空会社が決まっているから」は7%で、座席の狭さや欠航時の振り替え便対応など不安視されているようだ。

 また、LCC利用によって安く浮いたお金をどう活用するかという質問については、国内線、国際線ともに、半数以上が滞在先での消費に使うと回答。国際線では、「乗ってみたい」「安い航空券が取れれば乗ってみたい」「短時間であれば乗ってみたい」「目的地に就航していれば乗る」「パッケージツアーなら利用したい」と回答した人のうち、「現地滞在の買い物や食事などで少し贅沢する」が61%となり、「次回の訪問にまわす」が24%と国内と同様の結果となった。国内線、国際線ともに、滞在先での消費拡大が期待できる。

 「LCCでなければ訪問しなかったので、浮いたお金はない」と回答した人は国際線では6%、国内線で7%となり、LCC就航により新たな旅行者の増加が見込まれる。国内線では、「乗ってみたい」「安い航空券が取れれば乗ってみたい」「目的地に就航していれば乗る」「しばらく様子を見て決める」と回答した人のうち、「現地滞在の買い物や食事などで少し贅沢する」が55%となり。「次回の訪問にまわす」という訪問回数を増やす人が27%となった。

 国内線、国際線共通の質問として、LCCで安くいけるなら訪問回数を増やしたいと思うか聞いたところ、「増やしたい」が415、「あまり変わらない」が30%、「まだわからない」が29%となった。今後、LCCが普及することで旅行需要の拡大につながる可能性が高くなると考えられる。

 なお、今回の調査は2012年2月2日から9日まで実施し、有効回答数は7529件。年代別に見ると、20代以下は266人、30代は1227人、40代は2555件、50代は2076人、60代は1077人、70代以上は221人、不明が107人であった。