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インタビュー:カンタス航空営業本部長 新谷重則氏

  • 2011年12月6日

■販売戦略

QFの日本路線は現在成田/シドニー線のみ。日本支社では座席供給量の拡大を希望しており、B747型機のデイリー化も検討中

 アジアの航空会社でオーストラリアを積極的に販売されているところもあり、11月、12月を見ていると、各社とも安い運賃を出されているので、デスティネーション間の競争を含めて、注意をしながらやっていかなければならないと思っている。特に欧州、北米がオフシーズンに入る中で、オーストラリアはオンシーズンに入っていくため、どうしても(運賃や旅行代金の)見た目が違ってくる。ホールセラー側もそれは理解してくれているので、商品の見せ方や販売の仕方を一緒に工夫していきたい。

 一例として、QFの強みの一つは国内線ネットワークだが、ウォークアバウトパスも提供しており、例えば日豪間の運賃は他社の方が安くても、組み合わせるとQFが有利になる。また、ホールセラーにはQFとJQの組み合わせ運賃を提供している。こうしたコンビネーション運賃も含めて、他社にはできない周遊の強みを出していきたい。

 セグメントでは、教育旅行を引き続き強化していきたい。また、周遊については、ウォークアバウトパスを使っていただきダーウィンやパース、エアーズロックなど国内の各地を訪れていただけるようにしたい。


■旅行会社との関係

 日本では、QFのビジネスの大半が旅行会社を経由している。オンライン販売も少しづつ増えてはいるが、旅行会社の皆様と今まで通りの関係を維持し、さらに強化していく。ただ、業界が変わっているので、新しいこともやっていかなければならないだろう。

 例えば「旅のスタイルガイド」のウェブサイトでは、旅行会社にも使ってもらえる情報を提供しており、さらに旅行商品をリンクさせて、旅行情報を得るために来た旅行者に商品やQF航空券を提示できるようにしている。このウェブサイトの訪問者数は開設以来増加してきており、2011年も震災後は前年を下回る月もあったが、7月以降はプラス成長に戻った。

 いずれにしても旅行会社との関係は強化する。旅行会社ごとによく話をして、それぞれの特徴を良く生かしていただけるような販売をしていきたい。