アメリカン航空、破産法申請-運航継続、取引先の支払も維持

  • 2011年11月30日

 アメリカン航空(AA)の親会社であるAMRコーポレーションは11月29日、日本の民事再生法に当たるチャプター11(連邦破産法11章)の適用を申請したと発表した。AAはこれまで、米系大手航空会社としては唯一、チャプター11の適用を申請せずにきていたが、景気や燃油費の高騰などにより2010年は15億米ドル、2011年は4億7000万米ドルの赤字を計上していた。

 AAでは、今回の申請は航空業界における競争力強化と長期的な存続のために決定したと説明。チャプター11の適用下でも、AAとアメリカン・イーグル(MQ)の運航は問題なく継続すると強調しており、予約受付、顧客対応、マイレージプログラム、アドミラルズクラブのサービスも平常通り続けるという。ウェブ上では今回の申請に関して、想定される疑問に対する回答も用意している(次ページ参照)。

 AMRとAAのCEOと社長を務めるトーマス・ホートン氏は発表の中で、「難しい決断であったが、必要不可欠であり進むべき正しい道」であるとコメント。過去にチャプター11を申請した競合他社と比較してコスト構造が不利であったとし、今回の申請によりコスト構造や運航効率、財務体質の課題を克服し、「より経営効率が高く、財務的に強固で、競争力の高い航空会社になる」とした。

 さらに、非拘束の現金と短期投資を合計41億米ドル保有しているとし、通常運航による収益も含めて、取引先に対して適時全額を支払うのに十分な額だと強調した。実際に、過去にチャプター11を申請したデルタ航空(DL)、旧ノースウエスト航空、ユナイテッド航空(UA)、コンチネンタル航空(CO)、USエアウェイズ(US)の例を見ると、少なくとも旅行者には大きな影響は出ないと考えられる。

 なお、ワンワールドのパートナー航空会社であり、太平洋路線で共同事業を展開する日本航空(JL)は、ウェブ上で「アメリカン航空は米国ニューヨーク州の裁判所に連邦破産法11条の適用申請を発表いたしましたが、本日以降につきましても全便通常運航との連絡を受けております。弊社とアメリカン航空との共同運航便も通常通り運航予定ですので、ご利用をお待ち申し上げております」と案内している。