タイ洪水で各社対応進む-バンコクツアー振替や11月以降の催行中止も

  • 2011年10月23日

 タイで発生している豪雨、洪水の長期化により、旅行会社各社が一部地域のツアー催行中止期間延長や振り替えなどの対応を進めている。

 アユタヤを訪問するツアーについて催行中止期間を10月31日まで延長したのは、ジェイティービー(JTB)とエイチ・アイ・エス(HIS)。HISはバンコク滞在を含むコースは10月31日出発分まで通常催行しているものの、水害を理由にキャンセルする場合は取消料は収受せず対応する。ジャルパックもアユタヤを訪問または滞在するツアーについて催行中止しており、その期間を11月6日出発分までに延長した。

 阪急交通社、ANAセールスはアユタヤ訪問を中止し代替地を設定してツアーを催行している。バンコク滞在を含むツアーについてANAセールスでは、10月31日出発分まで催行するが、キャンセルする場合は取消料を収受せずに対応するという。また、近畿日本ツーリスト(KNT)はアユタヤもしくはバンコクに滞在するタイのツアーについて、10月21日出発分までの催行中止を10月31日までに延長している。

 このほか、クラブツーリズムはアユタヤ訪問を中止し代替地を設定することでツアーを催行するとしているものの、10月19日、20日、26日、11月1日出発予定だったバンコクを含むツアー5本全てを催行中止とした。取消料は収受せずに対応している。日本旅行はバンコクの観光および滞在を含むパッケージツアーについて催行を継続するが、10月31日出発分までは水害を理由とするキャンセルについて、取消料を収受しない。アユタヤ観光および滞在を含むパッケージツアーについては、10月31日出発分まで催行中止を延長した。

 タイ国政府観光庁(TAT)は10月21日、現地旅行会社による現地情報をウェブサイト上に掲載。これによると、公共交通機関であるBTSや地下鉄(MRT)のバンコク都内中心部は問題ないが、高速道路には避難してきた車両が路肩に駐車するなどしているという。ただし、渋滞の心配はないようだ。バンコク都内のホテルにも影響はなく、観光スポットでは、暁の寺院で渡し船に乗る際、足元が濡れる程度。王宮、エメラルド寺院、カンチャナブリーなどは通常通り観光できるという。


※いずれも10月21日午後17時現在の情報