ハワイアン航空、関空線初便の搭乗率は70%台、夏の需要は大幅に回復

  • 2011年7月13日

 ハワイアン航空(HA)は関空/ホノルル線に就航し、7月13日に日本発初便を運航する。これにあわせ、代表取締役社長兼CEOのマーク・ダンカリー氏が来日し、同路線の状況を語った。同路線は2月に新規就航を発表。東日本大震災後も予定通りの就航を決定し、4月に販売を開始して初便の搭乗率は70%台となった。ダンカリー氏は「震災後にしばらく市場が停滞するのは理解できる」としたうえで、初便の数値を「大きな成功を意味している」と評価。震災後の旅行会社との連携が奏功したといい、今後、夏に向けて予約状況が伸びていることから、搭乗率は80%台になると予想する。

 また、昨年の就航から約半年が経過した羽田線については、震災により旅客数が2割から3割程度減少したものの、「現在は回復期に突入した」と話す。実際にはゴールデンウィーク後から予約が動き出したといい、夏の予約状況は「満足している。震災前のレベルに戻りつつある」。7月7日には、同路線の機材をボーイングB767型機からエアバスA330-200型機に大型化しており、年間の搭乗率についても就航当初の目標であった平均75%を達成する自信を示した。

 今後の販売については、競合他社にはないHAならではのサービスを強みに展開していく。HAでは、日本路線はすべてのサービスを日本向けに組み立てており、例えば機内食は日本食とハワイの料理を融合したメニューを提供。また日本路線だけの機内誌や、ビジネスクラスではハワイアンキルトのブランケットを用意するなど、質の高いサービス提供を重視し、日本人旅行者に選んでもらう考えだ。

 日本での路線展開は、「関空線の状況を注視し、大きく成功すれば間違いなく増やしていく」方針。また、アジア戦略では成熟市場の日本と、小さいが急成長するその他の市場とのバランスをとりながら拡大していく考え。先ごろシドニー線を週5便からデイリー運航にしたほか、仁川線も週4便からデイリー運航に増便する予定だ。また、航空機材は今後、ハワイ諸島間に運航する予定でボーイングB717型機を3機導入するほか、来年にはエアバスA330型機を5機導入する予定で、今後も路線網を拡大していく方針を示した。