成田、10年度決算は増収増益−11年度は震災の影響見込み、減収減益を予想

  • 2011年5月12日
 成田国際空港(NAA)によると、2011年3月期連結決算(2010年4月1日〜2011年3月31日)の営業収益は前年比4.5%増の1878億円となった。羽田国際化、尖閣問題、東日本大震災などの影響で下期は発着回数、旅客数、貨物量、給油量全てが落ち込んだが、国際線新規就航などによる増便や、景気の回復基調が見られた上期の結果が牽引。営業利益は50.1%増の320億円、経常利益は86.9%増の234億円、当期純利益は64.4%増の99億円であった。

 空港運営事業では、航空機発着回数は増加したが、航空会社の機材小型化や、国際線着陸料を引き下げたことで空港使用料収入は減少。一方、旅客施設使用料収入は、旅客関連料金改定の通年化により増加しており、空港運営事業全体の営業収益が増加し、営業利益も3期ぶりに黒字転換した。また、リテール事業も上期の旅客数の増加にともなって直営店舗の物販、飲食収入が増えて好調。なお、航空機発着回数は2.3%増の19.1万回と増加したが、旅客数は1%減の3252万人と微減した。


▽2011年度は減収減益の見込み−震災や原発事故の影響で

 2012年3月期連結決算(2011年4月1日〜2012年3月31日)は、震災や福島原子力発電所事故の影響を踏まえ、営業収益は14%減の1616億円、営業利益は76.3%減の76億円、経常損失6億円、当期純損失32億円の減収減益を見込む。NAA代表取締役社長の森中小三郎氏は、震災や原発で「これまで経験したことのないレベルの影響を受けている」と述べ、「厳しい経営環境にあるが、本業である営業利益を確保するため、全グループを挙げて努力していく」と意気込みを示した。

 NAAによると、震災と原発事故以降の減少傾向が今後2、3ヶ月継続した後、復興需要による日本経済の回復に伴い、2011年度末にかけて震災前のレベルまで回復するという想定のもと、見通しを立てたという。2011年度の航空機発着回数は、国内線はスカイマーク(BC)の新規就航などもあり13.5%増の2.2万回としたが、国際線は12.4%減の15万回とし、合計で9.7%減の17.3万回となる見込み。航空旅客数も19.8%減の2607万人の予想だ。


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