スモールシップアライアンス、個性的な小型船の利点強調−セミナー初開催

  • 2010年10月4日
 小型船クルーズを取り扱う4社による「スモールシップアライアンス」はこのほど、旅行会社とメディアを対象に初めてセミナーを開催した。同アライアンスの代表でオーシャンドリーム代表取締役の堅田寛氏は、「今まで小型船の魅力を旅行会社やメディアに発信する力が弱かったのではないか」と振り返り、「より多くの皆様に小型船のよさや面白さを知ってもらいたい」と、引き続き小型船でのクルーズの認知向上に注力する姿勢を示した。

 堅田氏によると、小型船でのクルーズは情報量が少ない、キャビン数が少ないのでアロットが押さえにくい、デポジットが必要、といった点から商品化を懸念する旅行会社もあるという。これに対し、スモールシップアライアンスでは旅行会社ごとにカスタマイズできるウェブ素材の提供や、継続的なセミナーの実施による情報提供などのサポートを実施する。また、マーキュリートラベルの東山真明氏は「小型船は単価が高く、高収益型。また、商売相手が圧倒的に少なく、価格競争に巻き込まれることもない」と小型船を販売するメリットを強調。旅行会社に小型船の商品造成を訴えた。

 小型船は訪問先と寄港地での観光に重点を置くという特徴があり、デスティネーションに行く手段としてクルーズ経験のない旅行者が利用するケースも多い。東山氏は「エリア特化型の旅行会社にとってもセールスに結びつく」と提案。また「〜したい」という体験を求める乗客に対し、テーマ特化型のツアーも可能だ。東山氏は「マイノリティかもしれないが、確実に愛好家は存在する。ターゲットを絞っているため、参加率が高い」と利点を訴えた。さらに、小型船は一般的な大型船と異なり個性的な船が多いことから、旅行経験が多い客に対しても有効な提案ができ、旅行会社の強みなるとメリットをあげた。


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