クイーンズランド州観光公社、“世界で最高の仕事”の広告価値は296億円に

  • 2010年2月19日
 クイーンズランド州観光公社は2月18日、全世界で展開したキャンペーン「ザ・ベスト・ジョブ・イン・ザ・ワールド」の成果を報告するプレスセミナーを行った。キャンペーンは新聞の求人広告欄への出稿の形をとり、ウェブを通じて情報が広まった。全世界の応募総数は3万4684本。そのうち日本は2紙での出稿であったものの、401本の応募があった。

 同観光公社日本代表の西澤利明氏は成功の理由として「企画の重要性と、タイミングの重要性」の2点をあげる。景気低迷の影響で予算をかけられなくても、世界中で情報を共有できるウェブメディアとマスメディアを一体にするという企画の力で、大きな成果を生み出した。また世相を反映して暗い話題が続くなか、マスメディアが明るい話題を求めていたタイミングに合致し、予想をはるかに超える大きな成果を生み出すと実感したという。

 この広告はカンヌ国際広告フェスティバルで2つのグランプリ賞と4つの金獅子賞を受賞するなど、高く評価された。とりわけ米国、英国、日本で大きな反響があり、さまざまなメディアに取り上げられた。キャンペーンの広告価値は、当初35億円を目標にしていたが、現在までで296億円(うち日本国内は64億円)の広告価値を生み、目標の9倍に達する大きな反響を得た。

 会場には、アイランドケアテイカーに選ばれた英国人のベン・サウスオール氏と、最終選考まで進んだ唯一の日本人の小林美絵子氏も出席。ベン・サウスオール氏はクイーンズランド州観光公社観光大使として、小林美絵子氏は同日本観光大使として、引き続きクイーンズランド州のピーアールに関わっていく。


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