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アマデウス、「業界のリーダー」めざす−日系航空会社の基幹システムにも含み

  • 2010年2月19日
 アマデウス・アジア・パシフィック(アマデウス)プレジデントのデービッド・ブレット氏は2月17日、本紙インタビューに対して「未来を見すえたテクノロジーを提供し、業界のリーダーをめざしたい」と意気込みを語った。日本市場での業績を聞いた質問に対する答えで、「コンスタントにマーケットシェアを拡大できている」ものの、「マーケットシェアが目標ではなく、全体像でアマデウスの役割を考えたい」と説明。旅行会社、航空会社と協力しながら製品を開発し、「未来の旅行業界を作りあげていく」考えを示した。

 現在の市場環境としては、アジア太平洋地域全体はインドや中国などの新興市場を中心に2007年レベルの好調さを取り戻すと予想。日本は「先進国であり短期間で2007年のレベルに戻ることは難しいかもしれない」と指摘しつつ、上向きに推移していることは間違いないとした。一方、そうした環境下で、旅行会社や航空会社から効率性やコスト削減のためにITテクノロジーを活用しようとする機運が出ているといい、アマデウスとしてビジネスチャンスとしてとらえていきたい考えを示した。

 このほか、航空会社で顧客管理や予約・発券のシステムに「アマデウス・アルテア」を導入する会社も順調に増えているといい、今後もその傾向は続くと分析。日本航空(JL)と全日空(NH)の導入の可能性については、「2社良好な関係を築けており、定期的な話し合いもしているが、それ以上のことはいえない」とした。その上で、「例えばスターアライアンスはアマデウスをプラットフォームとして推奨しており、ワンワールドでも、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、キャセイパシフィック航空(CX)、カンタス航空(QF)などで導入している」とし、「技術的なプラットフォームが共通であるということは、アライアンスを組む上で重要な要素になる」と含みを持たせた。