全日空、座席供給量を約7%減へ、増減便計画−収支改善で有料サービス拡充も

  • 2009年8月3日
 ANAグループは7月31日、2009年度緊急収支改善策を取りまとめた。2010年3月期第1四半期(2009年4月1日〜6月30日)の連結業績で、純損益が292億200万円の赤字となるなど厳しい経営環境のなか、300億円の収支改善に取り組む。すでに4月30日に取りまとめた2009年度経営計画にそって730億円のコスト削減に取り組んできているが、路線計画の変更や人件費などの圧縮、一般調達コストの削減、有料の付加価値サービスの拡充などにより、今年度の経営目標の達成をめざす。路線の増減便など詳細は最下段の表を参照のこと。

 事業計画の修正による需給適合では、路線の休減便、機材変更などにより利用率の高いレベルでの安定をめざす一方、新路線の開設などビジネスチャンスを確実に活用し、合計で80億円の効果を見込む。座席供給量は国際線、国内線ともに前年比7%程度減少する考えで、詳細は今後決定する。国際線旅客事業で決定済みの事項としては、羽田/北京間のチャーター便を10月25日からデイリーで運航。また、成田/ムンバイ線もデイリー運航を再開する。成田/上海線での減便や機材変更なども予定する。

 人件費の削減など、生産量に対応した柔軟な費用圧縮では、175億円の収支改善をめざす。一部のグループ会社・部門に限定していた一時休業制度の導入社・部門を拡大し、最終的にはグループ全体に拡大。一般調達コストの削減は以前から中長期的課題として掲げていたが、前倒しして実施。今年度は35億円の効果を見込んでおり、2010年度以降も継続的に100億円単位での削減をめざして取り組みを強化する。


▽「Pay for Value」、新しい選択肢を有料で−一般予約フリーダイヤルは廃止

 有料の付加価値サービス「Pay for Value」の拡充では、10億円の収支改善を計画。「既存のサービスを有料化することは本筋ではない」(NH企画室企画部主席部員の柴田紀之氏)との考えで、国際線ビジネスクラスの食事や飲み物をエコノミークラスで販売したり、空港ラウンジを有料化によって利用対象者を拡大するなど、新しい選択肢を有料で提供することを主眼に置く。

 なお、既存サービスの見直しも進める方針で、国際線エコノミークラスと国内線一般席での新聞搭載と、国内線・国際線の一般予約フリーダイヤルを年内に終了。フリーダイヤルについては、すでに「直販のうちオンラインでの予約が8割」(NH広報室)であるといい、有料ダイヤルを残して対応する。

▽国際線事業

▽国内線事業



















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