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関西への修学旅行、団体列車再開−東海道新幹線、第1陣969人、7月から9月に71本追加

  • 2009年7月8日
 東海旅客鉄道(JR東海)は7月8日、東京発関西方面への東海道新幹線の修学旅行団体専用列車の運行を再開した。JR東海では、新型インフルエンザを受けて学校側が修学旅行を一旦取り止めたことから運行を中止しており、743校11万人のキャンセルがあったという。しかし、事態の収束、安全宣言を受け、同方面への修学旅行の再開を決定する学校が増えた。再開後は7月から9月の3ヶ月で71本を運行する予定で、今のところキャンセルした学校のうち、692校が再申込みをしている。

 第1陣で出発するのは、埼玉県と千葉県の計5中学校の計969人。これにあわせ、JR東海は出発前に、関東地区中学校連合出発式および記念品贈呈式を実施。JR東海から生徒へ記念品を贈呈した。会場には各校の旅行を取扱った近畿日本ツーリスト(KNT)やジェイティービー、日本旅行、トップツアーの各社からも同行する担当者のほかに見送りが訪れていた。


▽国内はほとんどが延期、海外は国内への振替も

 近畿日本ツーリスト(KNT)団体旅行事業本部カンパニー販売部長の若林俊行氏によると、新型インフルエンザの影響で当初予定日での出発を中止した国内の修学旅行はほとんどが延期扱いとなっており、そのうち大多数が秋までに実施される予定だ。学校行事や受験時期などと調整し、夏休み中に実施する学校もあるようだ。また、JTB首都圏川越支店でもキャンセルはなく、すべて延期として対応。一部、当初予定とは別の宿泊施設になったり方面の振替もあるが、9月末ごろまで振替があるという。

 一方、海外方面では、KNTの若林氏によると、特に夏休み期間の語学研修、ホームステイを中心に中止となるケースが多い。全国修学旅行研究協会の組織部長の金子泰久氏も「軒並みキャンセルが多い」という。金子氏によると、修学旅行は学校の重要な行事であり、事前事後を含め先々から学習をはじめているため、安易な取り消しや行き先の変更は少ないというが、海外修学旅行の場合は国内へのシフトも目立つという。

 なお、観光庁によると、6月25日までに修学旅行のキャンセル、または延期を決定した学校数は、国内修学旅行が2307校、海外修学旅行が528校となっている。