中堅旅行会社が成長に向けて進むべき道は-経営フォーラムから 

  • 2019年3月13日

4社のトップがそれぞれの戦略を紹介
将来を見据えた経営の「考え方を変えるヒント」

新たな市場に進出、海外to海外も-ミキ

今野氏  ミキ・ツーリスト取締役執行役員でミキ・トラベルの代表取締役社長も務める今野淳子氏は、ランドオペレーターの価値が年々変わってきているとの見方を示し、「今は旅行会社とともに新しい市場を創出していくことが使命」と発言。その上で「行ったことのないところへ行ってみたいと思う欲求はなくならない」とも述べ、世界の旅行需要が今後も増加していくと見込まれることや、旅行が持つ潜在的な可能性などに期待を寄せた。

 そのほか、ミキ・ツーリストが主戦場のヨーロッパから北米、南米、中東にビジネスを拡大し、今年で8年目となるハワイについても6年目で黒字を達成し、現在は年間約1万8000人を取り扱うまでに成長したことを紹介。また、アジアからヨーロッパへの送客を強化しており、日本発の比率は2013年の60%から18年には37%まで下がり、代わりにアジア発の比率が33%にまで上昇していることを伝えた。そのことについては「日本は災害やテロなどによって旅行者が減少するリスクがある。アジアからもヨーロッパに送客することで、ホテルに対するミキのプレゼンスを確保する」と戦略の一端を説明した。

IT化を推進、旅行業以外にも展開-WBF

近藤氏  ホワイト・ベアーファミリーなどを傘下に持つWBFホールディングスの代表取締役の近藤康生氏は、10年に経済産業省が主催する「中小企業IT経営力大賞」を受賞したことに触れ、「(創業から)20年間儲からなかったが、ウェブ化とIT化を進めることで利益を出せるようになった」と取り組みを紹介した。また、沖縄などでホテル事業を積極展開していることについても述べ、「当初は自社パッケージ商品の強化が目的だったが、旅行業の強みを活かせると気づいた」と語った。4年ほど前からはインバウンド向けにもホテル事業を展開しており、「他社からホテル運営を依頼されるケースも増えてきた」という。

 近藤氏は旅行業については「人を採用しやすく、ビジネスも集めやすいが、プロフィットセンターにするには無理がある。旅行業だけで経営していくとリスクは増す」と主張し、「周辺のビジネスにも事業を展開していくべき」と持論を展開。「ビジネス環境が変化している今はその最大のチャンス」と強調した。