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「FSA」トップに聞く:リベロヴィアッジ代表取締役社長の矢追剛氏

「プロの対応力」で業務渡航手配
フルサービスと確実な利益で生き残る

-古くからの顧客との関係強化や、新たな顧客の開拓にどのように取り組んでいますか

矢追氏矢追 私自身について言えば、自分の顧客と常に緊密に連絡を取りながら、加えて社員の顧客にも抜き打ちでトップセールスをかけることがある。その際に現況や要望を聞いたり、中小企業に対しては団体保険のセールスなどもして、関係を維持しながら次回のビジネスチャンスを探っている。

 古くからの顧客とのコミュニケーションを大切にしながら、一方では順次、新規の顧客を開拓していくことが企業の成長のために必要不可欠と考えている。新規の顧客は、以前はDMなどで獲得していたが、現在は既存のお客様からの紹介が多い。

 そのほか、異業種のパーティーや勉強会に、私や社員が参加して顧客を開拓することもある。先日もある物流会社と接点ができて、40名の上海出張を手配し、そこからさらに他の企業の出張へと話が広がっていった。他の業務渡航専門の旅行会社とは、それほど横のつながりはない。

-ヨーロッパなどを得意とされていますが、1部上場の大手企業の出張については、現地支店が航空券やホテルを手配しないのですか

矢追 かつては現地の支店や子会社が出張手配をしたり、出張者の秘書がOTAなどを使って手配するケースも多かったと聞く。しかしコストの問題から、海外支店に総務担当者を置く会社は少ないし、手配のための手間を考えると、色々と融通の利く、我々のような旅行会社を利用した方が確実で手早い場合が多い。ウェブサイトの「お客様の声」にもあるように、間際の予約や発券後の変更、代替案の提案など「プロとしての対応力」を持つ我々のような会社にこそ、存在意義があると感じている。

-近年では、旅行業界の関心はOTAに向きがちですが、OTAの動きをどのように見ていますか

矢追 ホテル予約に関しては、ラックレートやコントラクトレートではない、ホテル側の裁量に直結するので、優れていると言わざるを得ない。我々も「Rikisha Easy REZ !」などBtoBのホテル手配サイトを使っているし、お客様もシビアにレートを見て、ご自身で予約されるケースも多い。航空券については、業務渡航の法人契約においては基本となる「仮押さえ」が、OTAにはできないので脅威は感じていない。