トップインタビュー:グアム政府観光局日本代表の山本さとみ氏

日本人訪問者数105万人へ
航空座席増やメディア露出に注力

-今後のマーケティング方針を教えてください

山本 まずはチャーター便や臨時便により座席供給量を増加させたい。また、現在の日本/グアム線のロードファクターは平均75%以上と聞いているが、オフシーズンの4月から6月までのロードファクターを向上させることが課題。それにより、訪問者数の増加にもつながると思う。

 座席供給量の増加に向けては、実際に17年3月から4月にユナイテッド航空(UA)が成田、関空、中部から計22往復を増便するほか、3月にはエイチ・アイ・エス(HIS)がウズベキスタン航空(HY)で中部発のチャーターを実施する予定。現時点ではまだ話せないこともあるが、「光が見えてきた」状態になった。

 また、日本人訪問者の半数以上を占める若者の取り込みを強化するため、オンラインメディアを使用した広告展開もおこなう。これまでは、テレビや紙媒体などを使用してプロモーションしてきたが、若者の利用率が高いオンラインでの情報発信を強化していく。

 具体的には、17年1月から旅行関連のポータルサイトや、Yahooなどの検索サイト、ソーシャルメディアなどで、「やりたかったんだな“これ”」をタグラインにバナー広告などを掲載する。実際にグアムで何ができるかを紹介し、広告のランディングページでは旅行会社の連絡先を掲載するなど、最終的には旅行商品の購買につなげていきたい。


-今後の目標をお聞かせください

山本 GVBではTourism2020において、20年までに年間の日本人訪問者数を105万人まで引き上げる目標を掲げている。1990年代には100万人を達成したこともあり、目標としては現実的な数字だと思う。

 直近では、2017年度(16年10月~17年9月)の日本人訪問者数76万人をめざす。最近は新しいホテルやグアムミュージアムなどの文化施設が開業しているほか、チャモロ文化に着目したツアーを造成する旅行会社も増えた。そのため、今後は文化や歴史なども訴求し、若者だけでなく50代以上の需要も取り込んでいきたい。


-ありがとうございました