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アクアとアストン、ブランド統合で日本市場強化-販売拡大へ

  • 2015年5月13日

CROのエリザベス・チャーチル氏   ハワイを中心に計54ホテルを展開するアクア・ホスピタリティーとアストン・ホテルズ&リゾートから、4月に経営統括最高責任者(CRO)に就任したエリザベス・チャーチル氏が来日し、本誌のインタビューに応えた。アストンの親会社であるバケーション・ホールディングス・ハワイは2013年末にアクアを買収したところで、チャーチル氏は今年の5月中を目途にアクアとアストンを統合する新たなブランドを立ち上げる計画を表明。今後は新たなブランド名のもと一体的な運営をおこないながら、アクアとアストンの両方について日本での展開拡大をはかる考えを示した。日本市場については、「円安の影響を受けてはいるが、引き続き重要な市場」と評価した。

 アストンはホノルルに拠点を置く、創業から65年以上の歴史を誇るホテルチェーン。ハワイ4島と本土5州に、28軒・4600室のコンドミニアム、ホテル、ビラ、コテージを運営している。一方、同じくホノルルに拠点を置くアクアは、2001年に創立。ハワイの主要4島とグアムで、フルサービスのリゾート施設、ブティックホテル、バジェットホテルなど26軒を運営している

 チャーチル氏は、今後はコンドミニアムが多く家族向けなどに強いアストンと、ブティックホテルやバジェットタイプなどを持ち、若年層などに強いアクアの2ブランドのカラーを活かし、日本での販売機会の拡大に注力したい考えを表明。ハワイにとって米国に次ぐ大きな市場である日本において、「2つのブランドがどのようなサービスを提供することができるのか、模索していきたい」と意欲を示した。

 日本地区販売総代理店(GSA)には、アストンのGSAを務めていたパシフィックリゾートを選定。今後はアストンに比べて日本市場に浸透していないアクアについても、旅行会社の協力を得てアピールしていく考えで、早急に日本語サイトも立ち上げる。また、日本人利用者が多い施設から順に、日本人向け対応も順次強化するという。

 日本の旅行会社については、ウェブサイトによる直販も増加するなか、依然として主要な販売チャネルであることに信頼感を示し「非常な大切な存在」と評価。今後も統合による販売機会の拡大により、win-winの関係を築きたいとした。