国内旅行業況、3期ぶりに改善-京阪神が2桁増に

  • 2014年9月17日

▽10月から12月は5ポイント増、貸切バス運賃高騰に懸念も

 10月から12月については、総合では継続して上昇する見通しで、5ポイント増を予想する。JATAによれば、社員旅行が復活傾向にあり、海外旅行から国内旅行へとシフトする動きもあるという。その一方、消費増税の影響や、貸切バス運賃の動向に懸念を示す旅行会社もいる。貸切バスについては7月に新たな運賃・料金制度が適用されたことで価格が上昇。日帰りツアーの単価が上昇するなどの影響が出ており、旅行者のバス旅行離れを懸念する声もあがっているとした。

 業態別では、国内旅行ホールセラーが30ポイント増と大きく改善する見通し。総合旅行会社が12ポイント増、リテーラー2が3ポイント増と増加。インハウスは1ポイント減、リテーラー1は4ポイント減となる予想だ。

 方面別では、北海道が11ポイント減、奄美・沖縄が13ポイント減と2桁減少。このほか、京阪神、関東、愛知・三重・岐阜、東京、静岡、山陽・四国の6方面が減少する予想だ。一方、九州は4ポイント増、東北と北陸は2ポイント増、山陰は1ポイント増と増加する見込み。甲信越は今期並みとした。

 団体旅行では職場旅行が復活する傾向もあり、全セグメントが増加する見込み。職場が11ポイント増と2桁増となり、マイナス8まで回復し、教育に並ぶ予想。教育は6ポイント増、サークル・親睦は4ポイント増、招待・報奨は3ポイント増となる見通しだ。

 個人観光旅行については、シニアが9ポイント増のプラス22まで回復し、前年並みの水準へ。OLは2ポイント増と改善する見通しだ。ファミリーは夏季の反動もあり、12ポイント減と減少する見込みとした。