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「入籍したらハネムーン」 近ツー個人旅行、"なし婚"対策でCP

 近畿日本ツーリスト個人旅行(岡本邦夫社長)では、人生の思い出としてハネムーンの価値を高める「入籍したらハネムーン」キャンペーンを展開している。

 キャンペーンは、ウェディング業界のコンサルタント安東徳子さんの著書「誰も書かなかった ハネムーンでしかできない10のこと-旅行は愛の積立貯金」とコラボレーションし、特設ウェブサイトを開設。ハネムーンで「絶対したいこと」を公募し、グアム旅行のほか安東さんの直筆サイン入り著書などが抽選で当たるというもの。

 ハネムーンは、年間66万組以上(2012年)が婚姻しているものの、その半数は披露宴や新婚旅行などをしないなし婚とされている。なし婚は年々増える傾向にあり、近ツーでは縮小する市場に危機感を抱き、安東さんと組んで婚礼ではなく入籍で記念旅行を促すよう全社規模でキャンペーンを展開する。

 7月26日には、大阪市阿倍野区のあべのハルカスで安東さんを招いたイベントを開催した。安東さんは、同社ウェディングコーディネーターの本間優子さんと一緒にクイズ形式でハネムーン一番人気のハワイなどの魅力を紹介した。

 イベント後の会見で安東さんは「1973年以後に生まれたサプライズ世代は生涯に一度という概念がありません。デイリーな記念日を楽しむ傾向が強く、彼らの心に響く提案が旅行会社には必要です」。ハネムーンの価値を旅行業界は今一度明確にすべきだとし、こう話した。

 「旅行の時間は家族の幸せを作ります。幸せになるためには旅に出るべきなのです。その入口がハネムーンであり、ハネムーンの提案力は通常の旅行をお客様に勧める力にもなります」。最近は、親と一緒のファミムーンも珍しくないそうで、安東さんは旅行会社のコンサルティング能力の向上が需要拡大につながることを強調した。


情報提供:トラベルニュース社