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カナダ、羽田就航や連ドラで日本市場に期待の声-RVC2014(1)

  • 2014年6月24日

RVC2014には28ヶ国から477名のバイヤーが参加。このうち日本人は38名 羽田線の新規就航、NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」効果、新しいプロダクトの登場など日本マーケット拡大に向けた好条件がそろうカナダ。今回バンクーバーで開かれたランデブーカナダ2014(RVC2014)でも、日本に対する期待の声が多く聞かれた。カナダ観光局(CTC)日本地区代表のモリーン・ライリー氏も「今年は20万人以上をめざす」と明言。引き続き旅行業界とメディアを中心にプロモーションを強化していく考えだ。RVC2014から、CTCを初めとした各観光局の動向を聞いた。


CTCライリー氏、市場拡大に手応え、若者層取り込みでFITや教育旅行強化

CTC日本地区代表のモリーン・ライリー氏 CTC日本地区代表のモリーン・ライリー氏は、「花子とアン」効果について、「プリンスエドワード島(PEI)だけでなく、オンタリオなども好調。旅行会社の実績も上がっている」と明かす。エア・カナダ(AC)が7月1日から羽田/トロント線に就航することから、「さらに商品化しやすくなる」と期待も大きい。全日空(NH)の羽田/バンクーバー線も含め、羽田線では地方からの乗り継ぎ需要も期待できることから、CTCでは今後、新しい地方都市でのカナダセミナーも予定している。

 また、新たにケベック州観光局がチーム・カナダに加わったことから、ケベックのプロモーションにも力を入れていく。ライリー氏によると、ケベック州観光局は昨年日本事務所を閉鎖したが、新たに日本に旅行業界担当を常駐させる予定だという。

 このほか、ライリー氏は最近の日本市場の傾向として若者層を中心としたFITが増えていると指摘。FITはOTAなどオンラインを使って予約をする傾向が強いことから、「その背中を押してあげるようなサポートをOTAと協力してやっていく」考えを示した。

 若者層の取り込みでは教育旅行マーケットも重視。「座席供給量が増えたことから、大きなグループでもカナダへのアクセスが容易になった」として、さらにアピールを強化していく。CTCは今年6月、ACと共同で旅行会社向けにトレーニング・セミナーを実施。さらに8月には東京で日本修学旅行協会と共同で学校向けのセミナーをおこなう。その後、関西など地方でも同様の取り組みを展開していく計画だ。

 さらに、ライリー氏は、今年10月16日にこれまでのショーケース・カナダに代わって日本市場向けに新たに開催される「フォーカス・カナダ・ジャパン」についても言及。「すでに多くのセラーから申し込みを受けている。CTC本局をはじめカナダ側パートナーもこれまで以上に日本市場に目を向けている。日本の旅行会社もこの機会を逃さないで欲しい」と話した。