プリンセス・クルーズ、市場の拡大はかり旅行会社との協力強化

  • 2013年2月21日

旅行会社とのパートナーシップを重視、教育強化で専門プログラムも

(左から)カーニバル・ジャパン代表取締役の木島榮子氏、プリンセス・クルーズ社長兼CEOのアラン・バクルー氏、同社副社長のジャン・スワーツ氏、レイ・カローリ氏  消費者プロモーションの強化に加え、プリンセス・クルーズは旅行会社とのパートナーシップの拡大もめざす。バクルー氏は、クルーズを広く普及させるためには長い時間をかけ、日本に数多くある旅行会社各社とコミュニケーションを取り、提携販売を拡大していく必要があるとし、「我々は日本の市場には深くコミットしている。そうした仕事を十分にやる心構えがある」と意欲を述べた。旅行会社に対しては「クルーズを取り上げることは日本の観光業にとってもチャンス。消費者もクルーズを一度体験すれば、リピーターになるお客様もある」とクルーズの優位性を訴えた。

 また、同社セールス、マーケティング&顧客サービス担当エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントのジャン・スワーツ氏も、消費者へのプロモーションはあくまでもクルーズの認知向上であり、販売は旅行会社経由のみと説明。旅行会社との関係性の重要さを強調した。

 その一方で、スワーツ氏は日本市場での課題として「旅行会社、特に最前線の(カウンターにいる)スタッフがクルーズを知らない」点をあげた。日本市場は旅行会社とパートナーシップが重要との考えから、販売促進のための支援策として、3月から無料の旅行会社向けオンライン教育プログラムを提供する計画だ。

 オンライン研修プログラムは、同社が北米やオーストラリア、ニュージーランド、イギリスなどで展開している「プリンセス・アカデミー」の日本語版として提供する。すでに5万人以上の旅行会社社員が利用しており、プログラム修了者には修了証とともに、卒業クルーズとして無償でキャビンを提供。実際に乗船できるインセンティブも用意した。