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全日空、国際線上級クラスに新飲料メニュー、被災酒蔵も

  • 2013年2月7日

 全日空(NH)は3月、国際線のファーストクラスとビジネスクラスの飲み物に新メニューを導入する。東日本大震災で被災した福島県浪江町出の酒蔵が作る日本酒と、独自開発した「ANAオリジナルワイン」、日本各地の生産地から厳選した日本茶を提供する。

 日本酒は「磐城壽 純米」で、酒蔵の鈴木酒造店は東日本大震災の津波で全壊したが、県の試験場で偶然保管されていた酵母を使い、2012年から山形県長井市で鈴木酒造店長井蔵として醸造を再開。NHでは、これを8月までの期間、欧米線のファーストクラスと、ホノルルを除く欧米線とバンコク、シンガポール、ジャカルタ、デリー、ムンバイ線のビジネスクラスに導入する。

 オリジナルワインは、ワイン業界の最高資格「マスター・オブ・ワイン」であるネッド・グッドウィン氏が、上空での味覚と嗅覚に合わせてワインをプロデュース。南フランスのワイナリーでブレンドと熟成をおこなった。3月から5月までは欧州線で赤ワイン、ホノルルを除く米国線で白ワイン、6月から8月は各路線で赤白を逆にして提供する。

 日本茶は全路線のファーストクラスで、静岡県静岡市の本玉露、石川県加賀市の加賀ほうじ茶、静岡県静岡市の和風フレーバーティーを用意。ビジネスクラスでは福岡県八女市の八女茶を供する。