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現地レポート:スリランカ、観光客をひきつける“光り輝く島”の多様な魅力

  • 2012年11月1日

8つの世界遺産、手つかずの自然や野生の象がいるワイルド・サファリ
伝統のアーユルヴェーダなど多様な魅力で幅広い層にアピール可能

フレスコ画のある洞窟を経て上った先にあるライオンの入り口。ここから先が宮殿。見上げてもまだ見えない シーギリヤ、ポロンナルワの遺跡群
野生のゾウを追うワイルド・サファリ

フレスコ画の美女達はかつて500人ほどだったそうだが、今は18人を見ることができる  スリランカ中央部は世界遺産を含む遺跡群が数多く、アヌラーダブラ、ポロンナルワ、キャンディの3都市を結んで文化三角地帯と称される。聖地となっている遺跡では脱帽し、靴を脱ぐようにとサインが立っている。まず、最初に世界遺産で、シーギリヤ・ロックと呼ばれる見上げるばかりの岩山の頂上にある王宮跡へと向かう。シニアでも上れるが、途中に壁画など見どころもあるので2時間ほどは必要だ。昼間は気温が上がるので、朝か夕方が上りやすい。


ガル・ヴィハーラの涅槃像。悟りを開いた仏、菩提樹の下で瞑想する仏、そしてこの亡くなる前の横たわる仏と立像が並ぶ  ジャングルにそそり立つようなシーギリヤ・ロックの威容は、遠くから見ても迫力がある。父王を殺して王座を奪い、弟の復讐を恐れてこの地に王宮を築いたカーシャバ王。その威光と恐れが感じられる。水路や大きな石が組まれた入り口など当時の技術にも驚かされるが、途中にあるシーギリヤ・レディと呼ばれるフレスコ画の美しさには目を奪われる。5世紀に描かれたとは思えない色鮮やかさで妖艶な微笑みを見せてくれる。


群れをなして歩いていくゾウたち。野生のままの姿に感激  次の世界遺産は、10世紀から12世紀のシンハラ王朝の首都であったポロンナルワの大遺跡群へ。13世紀に入ってタミール人により破壊されたものも多いが、ゆっくり回ると1日はかかる広さ。一番有名なのは涅槃像、立像、2つの坐像と4つの石像が並ぶ「ガル・ヴィハーラ」だ。仏像に土をかぶせて隠したため、ここは破壊を免れた。岩を削って作った仏像が静かな表情を見せる。


 さて、世界遺産同様に、魅力だったのがワイルド・サファリ。ミネリヤ国立公園の中にジープに乗って入り、ゾウの生息地へ。広大な公園内を走り、水飲み場に集まる野生のゾウを見た。親子も含めて群れをなしていて、親ゾウが子供を群れの中に入れて守る様子もはっきり分かる。カメラを構えて、一同大興奮。もっと接近できる孤児となったゾウの保護施設もピンナワラという別の場所にあるが、野生のゾウの迫力は格別だった。