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フォトニュース:探検船のイメージを裏切るオリオンII

  • 2011年9月2日

 7月28日、神戸港に初寄港したORION II(オリオンII)は、オーストラリアのオリオン・エクスペディション・クルーズが運航する探検船だ。“探検”という言葉からもわかるように、その土地の野生動物や自然の植物、世界遺産など、知的好奇心をくすぐるコースを用意している。一方、船内はこれから探検に行くことを忘れてしまうくらい落ち着いた雰囲気だ。大型プールやショッピングエリアなどはないものの、寄港地での冒険を楽しむコース自体がエンターテインメントだから必要ない。オリオンIIはアジア地域の配船となり、2012年には日本寄港のみならず、日本発着クルーズも予定している。

 オリオンIIは今年5月に就航したばかり。今回は7月18日に小樽を出発し、佐渡島、金沢、境港、釜山、長崎、宇和島、宮島、岡山に寄港。特に、日本の代表的な観光地としてまだ広く知られていない宮島の景色に乗客から感動する声があがったという。同船の日本地区販売代理店を務めるジェイバ営業部長の西川量通氏は、「寄港するデスティネーションが魅力であり価値がある」と話す。大型船では寄港できないエリアや通常のクルーズでは訪れない珍しいエリアなどを含むコースがメインとなるため、販売成功の鍵は、「デスティネーションについてどれだけ勉強するか」(西川氏)とのこと。旅行会社向けにもデスティネーションに焦点をあて、実際の販売の仕方や工夫を説明するセミナーなどを開催したいという。

 2012年はボルネオ、ベトナム、タイ、カンボジア、日本、中国、ロシア、ミクロネシア、パプアニューギニアを巡る。また、ゴールデンウィークにあわせ、4月27日から、日本料理をテーマに神戸発着で下関や釜山、長崎、沖縄に寄港するクルーズを実施する予定だ。このほか、5月5日、13日出発で、今回とほぼ同様のルートを巡る「瀬戸内海・日本海ハイライト」クルーズを運航。6月10日にはカムチャッカ発小樽着で、活火山や野生動植物の観察など、まさに探検船らしいクルーズを実施する予定だ。

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取材協力:オリオン・エクスペディション・クルーズ日本地区販売代理店ジェイバ
取材:本誌 秦野絵里香