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インドネシア、安全性をアピールし需要回復をめざす−代表団が来日

  • 2009年8月26日
 インドネシア共和国文化観光省は、旅行会社を対象に「INDONESIA TOURISM INDUSTRY GATHERING」を開催、現地から代表団が来日した。今回来日したインドネシア共和国文化観光省観光局長のサプタ・ニルワンダ氏は、「インフルエンザに対しては適切な措置をしており、テロについても警察が安全を確保している」と述べ、今回の来日でインドネシアの安全性を強くアピールした。

 7月に起きたテロ事件に対しては、「ショックはあったもののそれほど大きなものではなかった」とし、情報を正確に伝えるためメディアセンターを設立するなど、政府が適切な対応をしたため早期に回復したと伝えた。ジャカルタ以外の地域に関しても、「バリやロンボクなどの他の地域に影響を与えるということはない」と強調。さらに同じく来日したジャカルタ特別市警察警視正のサフリ・グナワン氏によると、テロに関しては短期間で実行犯も捕捉しており大統領選挙や大規模な国際的なイベントに関しても安全に開催され、「(今回のテロは)インドネシアの渡航を躊躇する原因にならない」とのことだ。治安面への対策に関しては、観光警察をインドネシア全域で設置。特にジャカルタで重点的に活動しており、開催されるイベントでの治安維持活動をはじめ、日本からの団体旅行客のサポートをおこなっているという。さらに、インフルエンザに関しても、7つの対策をおこない万全の姿勢で取り組んでいることを強調。このほか、サービス面の改善として問題化している空港でのビザ取得や出入国管理をより早くスムーズにできるよう対策を実施していくという。

 2009年1月から7月の日本人訪問者数は、前年比16.4%減の20万1860人。オーストラリアや中国が20%以上の大幅な伸びをみせ、ヨーロッパも国ごとに落ち込みはあるものの全体では4.6%増と比較的好調の中での減少となっている。サプタ氏は日本の経済状況の悪化やインフルエンザの影響なども考慮したうえ、「日本は潜在的な需要を十分持っており、現状は20万人程度と規模も小さいが、将来的には60万人規模までの回復をめざしていく」と話した。今後は日本旅行業協会(JATA)と協力しながらMICE、スパ、ゴルフ、ダイビングなどに関してセミナーやプロモーションを展開していく。ビジットインドネシアツーリズムオフィス日本地区事務所代表の成田忠彦氏によると、セグメント別のセミナーを集中的に開催することや、文化観光省主催のFAMツアーの開催を考えており、旅行業界に対して積極的にアプローチをはかっていく。