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新関空会社、伊丹の改修計画発表-到着口を2階に集約

  • 2014年9月2日

空港鳥瞰図(イメージ)  新関西国際空港会社は大阪国際空港(伊丹)ターミナル改修プロジェクト「Speedy & Smart 都市型先進空港 ITM」を発表した。2020年の東京オリンピック、パラリンピック開催を見据えたもので、大規模改修は1969年の開港以来初めて。到着口を一本化するなど出発、到着動線の改善をはかるとともに、ターミナルの利便性を高め、伊丹の主な利用者であるビジネス客への対応を強化する方針。さらに、商業エリアの全面リニューアルも実施。環境・地域との共生や安全対策の強化にも取り組む。

 2015年春に工事を着工し、2016年秋に中央の改修部分や新設する高架の歩行者用通路(ペデストリアンデッキ)などを先行オープン。2020年春のグランドオープンをめざす。改修により、建築面積は11.9%増の6万1200平方メートル、延床面積は4.0%増の約13万1200平方メートルに増加する。さらに、夜間駐機の混雑解消をはかり、スポットを増設。小型機対応時のスポット数は2スポット増の56スポットとなる計画だ。

 出発・到着動線の改善では、現在1階の南北ターミナルにそれぞれ1ヶ所あるものを、中央ターミナル2階の増築部分に集約。出迎えの人々にもわかりやすくする。また、バゲージクレームエリアも1ヶ所に集め、混雑時の効率的な運用をはかる。到着ロビーでは、IT・デジタルサイネージを活用して交通情報を提供し、空港からの移動をサポートする。

到着ロビーのイメージ  また、到着ロビーも中央ターミナルに設置。3階までの吹き抜けとすることで、開放感を演出する。3階はくつろぎの空間と位置づけ、到着口を見下ろせるロビースペース、カードラウンジ、ダイニングスペース、ビジネスサポートセンターを用意。ロビースペースはイベントスペースとしても利用できる。

 出発動線については、セキュリティチェックや出発手続きを改善。1階のチェックインカウンターでは、荷物を預ければ、航空機に搭載されるまで自動的に検査される「インラインスクリーニングシステム」を導入する。セルフバゲージドロップやICタグなど、セルフチェックインの導入も検討中だ。また、2階の保安検査場は20ブースから23ブースに拡張し、待ち時間を短縮。コンコース内は搭乗口までの移動は動く歩道を現在の2基から23基に大幅増設する。

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