花と湖に恵まれた高原リゾート

ダラット特産のワイン。ぶどうとベリーやストロベリー、黒スグリをミックスしたフルーティーなものが主流。
ダラット特産のワイン。ぶどうとベリーやストロベリー、黒スグリをミックスしたフルーティーなものが主流。
輸出用の菊、バラ、ゆり、カーネーションなどの生産地として知られ、多くは商社を通して日本へ。
輸出用の菊、バラ、ゆり、カーネーションなどの生産地として知られ、多くは商社を通して日本へ。
ホーチミンから北東に約350キロメートル、年間の平均気温が15度という高原の街ダラット。標高は約1575メートルと、ホーチミンやハノイから訪れると肌寒さを感じるほどだ。のどかで、ベトナム南部とは思えない涼しい気候が、統治時代のベトナム人やフランス人の避暑地として愛されてきた歴史は長い。 なだらかな丘陵には、フランス統治時代の美しいヴィラや瀟洒な邸宅が点在し、町の中心には、のどかなボート遊びで賑わうスアフォン湖が広がる。湖畔のカフェ店内に流れるのは、60年代から70年代のフレンチポップス。町を歩けば、田舎街の静かな雰囲気にコロニアル風の建物がならび、フランス統治時代の空気を今に伝えているかのようだ。そのロマンティックな雰囲気の町並みには、国内のハネムーナーに人気が高く、年間約30万人が訪れるという。

こうした街並みの歴史は、統治時代にさかのぼる。当時、フランス人が避暑地として密林であった地をリゾートとして開発。そのため、スイスをはじめとするヨーロッパのリゾートを思わせる風景が再現された。美しく落ち着いた町並みは、アジアとフレンチテイストが融合した日本人が想像するベトナムらしい景観だ。周遊コースの一都市として、または都市滞在を目的としたリピーター、シニア層に勧めるに値する街である。

国際リゾートとして注目

現在、ダラットは国内需要に加えて国際的にも注目を集めている。そのため、政府をあげての観光開発が行われ、ダラット空港から市内への道路の整備がすすめられている。決して良いとは言えない空港から市内まで車で一時間ほどの道のりは、近年中に高速道路となり、アクセスが改善されるはずだ。 2007年には、新しいリゾートホテルや既存ホテルのリノベーションも計画されている。新規の進出としては、エヴァソン・アナ・マンダラがフレンチコロニアルスタイル全室ヴィラタイプのリゾートとしてオープンする。また、既存ホテルでは、ソフィテル・ダラット・パレスは新しいスパや会議室の別棟を建設中だ。 ダラットには、フランスとベトナムを融合した街づくりを維持し保護する法律が存在し、これを遵守しながら開発が活発に進められている。今後、積極的に日本マーケットに対する積極的なプロモーションも始まるだろう。

アクセス

ダラット空港ダラットへは、空路で約1時間。ベトナム航空が、ホーチミンから毎日1便、ハノイから週4便で運航している。日本から往路の同日接続はしていないので、他の都市への滞在と組み合わせて無理のない日程が望ましい。

[ ベトナム航空 2006年冬期スケジュールはこちら ] 
http://www.vnjpn.co.jp/time/time_kanku_2006.htm
vn