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デルタ航空、直行便就航でソルトレイクシティとユタ州の魅力をアピール

2009年06月05日(金) 23時00分

 デルタ航空(DL)は旅行業界向けに「ソルトレイクシティ直行便を使って開発できるアメリカの大自然」と題したセミナーを開催した。6月3日から成田/ソルトレイクシティ間の直行便が就航したことを受け、現地の魅力やモデルコースを紹介し、新商品の造成や販売促進に役立ててもらうのがねらいだ。

 DL日本地区営業本部長の伊藤正彰氏は冒頭の挨拶で「市場は厳しい状況であるが、この時期に新素材を紹介できることを誇りに思う。ソルトレイクシティはアメリカ大自然へのゲートウェイ。冬にはスキーも楽しめ、一年を通して魅力あるエリアであることを伝えたい」と述べ、協力を要請した。

 成田/ソルトレイク線のNW10便、NW9便は月、水、木、金、土曜日の週5便運航。関空からはNW83便、84便、名古屋からはNW78便、77便がそれぞれ成田発着便に接続しており、地方発パッケージツアーでの有用性も高いとアピール。DL東日本代理店営業部アカウントマネージャーの河田繁氏は「ソルトレイクシティはDLのハブ空港の1つ。ラスベガス、デンバー、ダラス、アルバカーキなど全米各都市への接続便も充実している」と説明した。DLでは就航を記念して、9月30日日本帰着分までに同路線を利用する搭乗客に、エコノミークラスで1万マイル、ビジネスクラスなら1万5000マイルをプレゼントするボーナスマイルキャンペーンも実施している。

 ユタ州には5つの国立公園が州内にあり、ソルトレイクシティの人口あたりのゴルフ場数は全米一だという。アメリカ西部5州政府観光局日本地区代表の星野修氏は、「ユタ州の魅力を日本に初めて紹介したのは1984年。25年を経て今回直行便が就航することは非常に感慨深い」と語り、今後さらなる便数増をめざして活動を続ける姿勢を示した。セミナーでは、ソルトレイクシティを起点にグランドサークルを周るルートを解説。今回の就航便によってアクセスが格段に良くなったアーチズ国立公園や7500以上の星が肉眼で見えるブライスキャニオン国立公園での星座観測など、実際のツアー造成に役立つ多くの情報を提供した。


▽パウワウでも注目−「知られざるアメリカ」へ

 去る5月20日までマイアミで開かれていた「インターナショナル・パウワウ 2009」に参加した日本関係のバイヤーの間では、アメリカの魅力を新たな視点から掘り起こすことで、送客数の減少問題を打開したいとする人が多く見られた。例えば、カリフォルニア、ラスベガス、ニューヨークといった「定番」のエリアを基点としながらも、フライ&ドライブで行動範囲を広げたり、古き良き時代のアメリカの雰囲気を残した中部や南部、雄大な自然といった日本ではあまり注目されたことのないエリアの情報を集めるなど、ディスティネーションの再開発に意欲的な姿勢が強く感じられた。こうした動向が広がるなか、DLとノースウエスト航空(NW)の統合を経て、DLの同路線の就航といったアメリカへのアクセスが大きく広がり「アメリカ再発見と新たなデスティネーション開発」の可能性を広げる大きな力となりそうだ。

 DLの日本地区営業促進部部長の古川康子氏は「ソルトレイクシティからは、グランドサークルなどアメリカ南西部の観光が非常に便利になるうえ、カナダへの旅も喚起できるだろう」と述べた。ノースウエスト航空(NW)が築いたアメリカとアジアの絆がDLの路線網と結びつくことで、日本から北米へのアクセスの良さが増し、旅の可能性を広げ、消費者の興味を呼ぶことにも繋がると強調する。アメリカ西部5州政府観光局の日本地区代表星野修氏も「ソルトレイクを足がかりにグランドサークル、ワイオミング州やサウスダコタ州など、日本ではまだ知られていない地域へも目を向けてほしい」と期待する。

 また既存路線でも、旅行の形態と目的の変化が加速しそうだ。アーカンソー州リトルロック観光局インターナショナル・ツーリズム・マネージャーの八木麻里子氏も、空路の広がりを期待する人の一人。リトルロックは中央部に広がる肥沃な農業地域の一角にあり、八木氏は米の生産では全米一というこのエリアを農業関係の視察旅行や修学旅行のディスティネーションとして紹介しようと、日本市場の開拓に力を入れてきた。DLの成田/アトランタ線から乗り継ぎ、メンフィスやリトルロックをはじめとするミシシッピ川周辺のコミュニティへアクセスができる。同観光局が用意したテーブルに集まった日本人バイヤーは熱心に耳を傾けており、修学旅行や視察旅行への新しいディスティネーションを開拓したいという需要は強いように見受けられた。(パウワウ部分のみ、取材:宮田麻未、写真:神尾明朗)