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週間ランキング、旅行業界の「正念場」が1位、冷静な行動を

[総評] 今週の1位は、東京医科大学病院渡航者医療センターの部長を務める濱田篤郎先生に旅行業界が新型コロナウィルス(COVID-19)の現状をどう受け止めるべきかをお聞きしたインタビューでした。最近はテレビでお見かけしない日がないような気がするほどのご活躍ですが、そうしたなかで旅行業界に特化した取材をお受けいただけたことを感謝しております。

 詳細は是非記事をご覧いただければと思いますが、「WHO(世界保健機関)は近いうちにパンデミック(世界的流行)を宣言するだろう」という旅行業界にとって厳しい見通しを示されつつ、実際には「死の病」ではなく「深刻なのはむしろ、感染症よりも『恐怖症』」という冷静な提言もなされ、知性とはかくあるべきという内容です。

 まさに私が今一番読みたいと思っていたコンテンツですが、おそらく読者の皆様も同様であったようで、クリック数は年間で1、2位になっても不思議ではない水準となりました。それだけ多くの方が不安や悩みを感じておられるのでしょう。

 個人的には、少なくとも現時点の生活においてははっきりいってほとんど怖さは感じず、大して効果はないと言われているにも関わらず黙々とマスクをして生活をしたり、トイレットペーパーを大量に買ったりしてしまう人々の姿を滑稽に思ってしまいます。当然のことながら得体のしれないウィルスがあちこちで感染者を増やしていることには気味悪さを感じますし、感染された方や、お亡くなりになった方、そのご家族ご友人の方々のお気持ちは察するに余りあるわけですが、とはいえ現時点では「死の病」ではないのです。

 そして、本稿を書いている3月6日現在の日本における感染者数は400人程度で人口1億2000万人に対して0.00033%、「万が一」どころか「30万が一」の割合であるわけです。検査能力云々の話もありますが、仮に10倍の4000人でも3万分の1の確率で、さらにその先の致死率まで考えれば宝くじレベルです。マスクが品切れで買えないのであれば、その分宝くじでも買ってみてはどうかと嫌味を言ってみたくなります。

 そもそもインフルエンザなど他の病気や事故に対して同様の恐怖心を持たないのに、今回の騒ぎに対してだけ慌てふためくことも滑稽です。死を恐れるのであれば、もっと色々と普段からしておかなければならないことがあるでしょう。

 と、ここまで少々攻撃的な書き方をしてしまいましたが、私もしっかりストレスを感じている表れかもしれません。このような状況のなかで不愉快なお気持ちになられた方がいらっしゃればお詫びいたします。とはいえ、それにしても震災の際には忍耐強さや助け合いの精神が耳目に触れることの多かった日本人が、こうした状況ではまったく異なる様子となるのは残念です。

 いずれにしても、新型コロナウィルスに対して取るべき行動は、「動かない・集まらない・うつさない」ことです。この標語は、日本人で初めて中医学の医学博士号を取得されて現在は上海で中国伝統医学医師として活躍されているという藤田康介先生がTwitterで提言されているものを拝借しました。デマに惑わされず、理性的に落ち着いて行動したいものです。

 ちなみに、私も今週はタイミング悪く喉が痛み鼻水が出る症状があり、発熱は一切ないものの念のためそれらが収まるまで自宅勤務を続けました。そうしてみたところ、曜日の感覚が鈍くなったり慣れない仕事環境で妙に肩がこったり、色々と発見があります。

 特に、もともと家での仕事は苦にならなかったのですがずっといると飽きるもので、かといって外で仕事するわけにもいかず難儀しています。オフィスに思い焦がれるような心持ちもあり、ないものねだりの典型例を実演しているような気分です。(松本)

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