HIS、10月の海外は4.8%減、欧州は好調も

  • 2019年12月2日

 エイチ・アイ・エス(HIS)の2019年10月の旅行取扱実績で、海外、国内、外国人旅行の3部門を合計した総取扱額は前年比5.8%減の440億5768万円となった。海外旅行が4.8%減の361億7697万円、国内旅行が47億1237万円、外国人旅行が31億6834万円といずれも前年を下回った。海外旅行と総取扱額の前年割れは6月以降5ヶ月連続。

 海外旅行では、香港と韓国の需要減や台風19号による影響を受けた。方面別で見ても、アジアは19.5%減と苦戦した。また、オセアニア・南太平洋は12.1%減、北米・中南米は2.5%減となっている。一方、欧州は継続して好調といい、欧州・中近東・アフリカ方面は14.4%増と大きく増加。またハワイ・ミクロネシアも0.1%増となった。

 さらに、細かく見るとシンガポールは航空座席の仕入れ強化で11.0%増と好調だったほか、ベトナムも21.0%増に。スペイン・ポルトガルは39.0%増と伸長した。

 商品別では手配旅行が2.7%減となった一方、企画旅行は0.5%増。特に「エアー+ホテル」が58%増となり、ハワイ・ミクロネシアと欧州・中近東・アフリカはいずれも2倍以上に増加した。販売チャネル別では店舗が2.6%減となった一方、オンラインが18.4%増と伸びている。

 このほか、国内旅行は北海道が前年の震災からの反動もあって68%増、宮古島が71%増などとなったものの、全体では台風が大きく影響。チャネル別でオンラインが6%増と前年を上回った。外国人旅行では、欧米市場が好調であったが、東アジア市場で単価が減少したという。

▽HIS、月次取扱額集計対象
HIS、オリオンツアー、クオリタ、クルーズプラネット、ジャパンホリデートラベル、ミキ・ツーリスト